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【セレッソ】 vs 浦和レッズ(2023年J1リーグ第3節)

 今日のセレッソ大阪は、アウェイで浦和レッズと対戦。
 セレッソのスタメンは、下記公式Twitterの通り。GKキム・ジンヒョンとCB鳥海が今季初スタメンを飾り、左SBに山中が復帰している。

 試合は前半にセレッソが先制するも、後半に2点を奪われ、逆転負けを喫している。

浦和レッズ 2-1 C大阪

 立ち上がりは毎度のごとく相手にボールを握られる展開。前半7分には立て続けにシュートを打たれ、ゴールを脅かされている。
 とにかくセレッソは、攻撃も守備もチグハグ。ビルドアップではGKキム・ジンヒョンが復帰したことで、ミドルレンジでボールを出せるようになったものの、それでも前に進めるシーンは少なく、大抵は後ろでボールを回しているうちにプレスを回避できなくなり、最後はロングボールを蹴らされて回収されるというお粗末さの繰り返し。
 ボール非保持の場面でも、2トップがプレスに行っても序盤は何故か右サイドのクルークスが前に出ず、浦和としていつも左側に逃げ道のある状態。
 オフェンスもディフェンスも迫力に欠けたプレーが目立ったといえる。

 そんな内容のため、セレッソとしては早い時間帯にはなかなかチャンスがなかったが、9分にレオ・セアラがバイタルエリアから強引に打ったシュートは相手に当たってゴール隅へ。ラッキーな先制ゴールを期待したが、残念ながらボールはバーに弾かれて終わっている。
 逆に13分にはレッズに良い位置からのFKを与えたが、最後ボックス内からのMFモーベルグのシュートは、CB鳥海がスライディングしながらブロック。
 26分にはFWレオ・セアラがボックス内から左足を振り抜いたが、ボールはニアへ枠外。
 27分には、浦和MFモーベルグの力強いドリブルを挟んだレッズのロングカウンターがあったが、最後のシュートは枠外。
 浦和レッズは、フィニッシュの精度を欠くシーンが多かった。

 そうこうするうちに先制したのはセレッソ。
 前半31分、バイタル左のエリアでボールを持ったMF為田が、縦に勝負して中へクロス。
 ファーサイドにFW上門が待ち構えていたが、手前に走り込んだ浦和MF岩尾に当たってボールはゴールへ。
 記録はオウンゴールだが、上門がいたことを考えると、どのみちゴールだったと思われる。 

 こうして押されながらも少ないチャンスを決めたセレッソが、その後しばらくは落ち着いてボールを握る展開となり、右サイドではSB毎熊が度々インナーラップしてMFクルークスを追い抜いてチャンスを創出。
 また序盤は、奥埜が布陣を締めて鈴木がボールを捌くという2ボランチの関係性だったが、先制後は鈴木が落ちて奥埜が前でプレーするシーンが目立った。
 38分のコーナーキックの場面では、MFクルークスが素晴らしい精度のボールをゴール前に供給し、CBヨニッチが頭で合わせたが、ここは残念ながら浦和GK西川のビッグセーブに阻まれ、追加点とはならなかった。

 

 そしてセレッソの1点リードで折り返した後半、スコアが動いたのは59分。CB鳥海がPA内で浦和FW興梠を後ろから倒し、PKを献上。試合開始直後から何度も裏抜けを狙っていた興梠のプレーが引き寄せたPKである。
 ただし昨季もこのブログで述べた記憶があるが、CB鳥海は90分のほとんどの時間帯で及第点のプレーを披露するが、必ずゲーム中に1度か2度ポカをする。残念ながら今日も例外ではなかった。たぶん90分の間に集中力途切れたり、判断ミスを犯すのだと思うが、失点に直結するCBとしては致命的な癖だと言わざるを得ない。
 いずれにしてもこのPKは、アレクサンダー・ショルツがきっちり決め、試合は振り出しに。

 しかし64分、再びMF為田がボックス内から、針の穴を通すようなクロスを入れ、ファーサイドでFWレオ・セアラが合わせて浦和ゴールのネットを揺らすことに成功。しかしこれはVARチェックによってレオ・セアラのオフサイドとなり、ゴール取り消し。
 惜しかったが、リプレイで観てもオフサイドに間違いはなかったので、勝ち越しゴールは幻となった。

 79分には右サイドをパス交換から完全に崩されて決定機を作られたが、浦和MF伊藤のシュートはポスト直撃。
 しかしその2分後にはレッズが追加点。右サイドをややアバウトに攻め、最後は途中出場のMF安居がペナルティアークからコントロールの効いたシュートを放ち、逆転ゴールとなった。

 昨季の終盤から何度も観せられた、80分過ぎてからの失点だが、その後の残り時間も相変わらずビハインドの状態でも後ろでボールを回すプレーを優先し、ほとんど浦和ゴールへ迫ることなくタイムアップ。

 

 昨シーズンから数えると果たして何試合、勝利を掴んでいないのだろうか。今季はここまで3試合とも得点は奪っているが、いずれも複数失点である。
 最も深刻なのは、好機を創出できていないことだ。両サイドともワンパターンな攻めばかりだし、中央を割るにも前線にボールが収まらない。個人的にはオフェンスはサイド一辺倒なので、中央からの崩しをもう少し仕込んでほしいし、それでこそサイドが活きると思うのだが、現状ではそれ以前の問題だ。
 そろそろクラブにも選手にも、負け癖がつく頃だろう。
 前節の寸評で危惧したとおり、J2への降格が1チームのみという今季の特別なレギュレーションに感謝する1年は、すでに始まっているのかもしれない。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 5.5
やはりビルドアップの起点になることのできる貴重な存在。ミドルレンジのパスやプレスの剥がし方も落ち着いており、セレッソには不可欠な存在であることを再確認させられた。

DF
毎熊 晟矢 5.0
タイミングの良いインナーラップでチャンスを演出したが、いま一歩、精度が足らず、またややイージーなミスも目についた。ただ後半、途中出場の浦和MF関根を、よく抑えていたと思う。

マテイ・ヨニッチ 5.5
勇気を持って前に出たチェックで、先制ゴールの起点に。ただ微妙に、昨季までよりパフォーマンスが下がっていると感じられる、開幕3試合でもある。大いなる不安材料だ。

鳥海 晃司 4.0
すでに述べたとおり、彼は1試合に一度は致命的なミスを犯す。昨季からずっとだ。何とか指導できないものか。他の場面では問題ないだけに、実にもったいない。

山中 亮輔 5.0 (85分OUT)
やや淡白なプレーが目立った。そつなくこなしたとも言えるが、物足りないというのが率直なところ。

MF
ジョルディ・クルークス 5.0 (71分OUT)
前節に続き、鳴りを潜めた。前半のCKの左足の精度は高かったが、それ以外のシーンではほとんど相手の脅威になっていなかった。

鈴木 徳真 5.5
気の利いた位置にいて仲間にパス先を供給し、ボールを動かし続けた。やはり現時点では、原川より彼のほうが上だ。

奥埜 博亮 5.5
相変わらず素晴らしいプレーだったが、ヨニッチと同様、昨季までの覇気が感じられないのは、うがった見方だろうか。彼にはなんの不満もない。今日のパフォーマンスも優れたいた。それでもなにか物足りなさが残る。

為田 大貴 5.5 (85分OUT)
先制点のアシスト、さらに幻となった追加点のアシストと、存在感があった。が、それ以外のシーンでは軽いプレーも目立ち、厳しいようだがトータルではこの採点。

FW
レオ・セアラ 4.5 (71分OUT)
ようやく移籍後初ゴールかと喜んだがオフサイド。彼の望むボールが来ないのだろうが、もう少しボールを収めてほしいとも感じる。

上門 知樹 4.5 (71分OUT)
前節よりはレオ・セアラとの連携が改善されたが、それ以上の何かはなく、前からボールを追うだけに終始した。

 

交代出場
中原 輝 5.0 (71分IN)
あまりゲームに関与できず、数少ないボールにふれた機会も、違いは作れなかった。

香川 真司 5.0 (71分IN)
上門とまったく同じ。まともに試合にからむことなく終わった。

加藤 陸次樹 5.0 (71分IN)
中原、香川と同様。

進藤 亮佑 ー (85分IN)
出場時間が短く採点なし。

舩木 翔 ー (85分IN)
出場時間が短く採点なし。

 

監督
小菊 昭雄 4.0
前節に続いて事実上の最低点。攻撃の形が見えないという昨シーズンからの課題がなにも解消されておらず、プレスの連動性では昨年より質が下がっている。毎試合、同じことを思うが、一体なにをチームに授けているのか。


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