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【セレッソ】 vs サガン鳥栖(2023年J1リーグ第20節)

 今日のセレッソ大阪は、アウェイでサガン鳥栖と対戦。降り続く雨により、一時は開催自体が危ういのではとも思っていたが、なんとか時間通りにキックオフ。試合前のピッチと比べると、スタッフさんの努力もあってか、試合開始時には水たまりは少なくなっていた。
 スタメンは下記公式Twitterの通りで、毎熊が右SBとして復帰している。

 ゲームは、前半にセレッソが先制するも後半に追いつかれ、さらに試合終了間際に劇的なゴールを許して、逆転負けに終わっている。

サガン鳥栖 2-1 C大阪

 試合前より水たまりが減ったとはいえ、依然ピッチコンディションは通常とは大きく異なる状態。特に前半はボールが転がらなかったので、両チームともキックオフ直後からロングキックが主体である。開始1分には、裏へのパスに早くもFW加藤が抜け出しかけたが、ボール自体が急ブレーキをかけるようなイレギュラーな止まり方をして、シュートまで持ち込めなかった。

 しかしこの状態でも鳥栖は前半6分にセレッソの左サイドをパス交換であっさりと崩し、ボックス内まで侵入。結果的にシュートまでは許さなかったが、セレッソとしては危ない場面だった。

 12分には、FWレオ・セアラが相手をひとり抜いてボックス内へ侵入。シュートはブロックされるが、これで得たコーナーキックからセレッソが先制。
 キッカーはSHクルークスで、ショートコーナーを選択。MF香川からリターンをもらったクルークスが、得意の左足でクロス。これにFWレオ・セアラが頭で合わせたゴールだった。

 またこの先制ゴール直後にも好機。右サイドでSHクルークスが裏へ抜け出し、中央へグラウンダーのクロスを入れたが、走り込んだカピシャーバには合わず、シュート未遂に終わった。
 前半はこのまま、セレッソの1点リードで終了。

 そして後半。サガン鳥栖はFW小野とMF河原の立ち位置を修正してボールがつながるようになり、得意のビルドアップとロングキックを巧みに使い分けるようになってきた。
 その中で63分、鳥栖MF堀米に見事なコントロールショットを決められ、ゲームは振り出しに。

 さらにその後、70分にも鳥栖に決定機を作られるが、最後のFW小野のヘディングシュートは、バーに救われてノーゴール。

 その直後、セレッソはSHのクルークスとカピシャーバに代えて、中原と上門を投入。一気に両サイドの強さと怖さが下がってしまう交代策だったが、その後の彼らのプレーを見ても案の定という内容だった。
 上門はいきなりクロスをミスキックし、その後も意図の分からないパスでボールをロスト。中原も蹴った後にボサッとオフサイドポジションに留まって好機を逃すなど、集中力のないプレーが悪目立ちしていた。
 鳥栖が選手交代直後に同点ゴールを奪ったのと対象的だった。

 そして77分には、SB舩木とFW加藤に代えて、山中と北野がピッチへ。
 北野はともかく、山中には期待したかったが、短い時間でもミスキックが散見。
 北野は相変わらずバイタルエリアでボールを受けても期待感が湧かず、プレーに粘りもない。90分には右サイドで中原がドリブルでPA内まで侵入し、最後は北野へマイナス方向のラストパスを送ったが、ニアに入りすぎた北野には角度がなく、シュートは枠外。いつものことながら、彼は相手との駆け引きやダイアゴナルランといった老獪さがなく、猪のように直線的に前へ進むだけである。

 さらに92分、左サイドから山中の入れたクロスが、ゴール中央のFWレオ・セアラの足元まで転がったが、振り向きざま放ったシュートは、GK朴一圭の正面。
 そしてこのボールをGK朴がスローで素早くリスタート。カウンターを仕掛ける鳥栖3人に対して、迎え撃つセレッソは5人。人数は足りていたはずだが、ファーサイドへ走り込んだFW富樫にクロスを合わせられ、ヘディングシュートで逆転を許している。

 クロスを上げさせてしまったSB山中の守備は残念だったし、背後に走り込まれたとはいえ鳥栖FW富樫に付ききれなかった鈴木徳真の対応もお粗末のひと言。
 こうして、試合終了間際に劇的な決勝点を入れられるという、今季すでに何度も観た心の折れる内容で、連敗を喫してしまった。

 試合が終わって最も感じたのは、交代選手の質だろう。選手が変わるたび、的確な動きと連動によってチームが躍動したサガン鳥栖と、どんどん怖さが無くなていくセレッソ。しかも交代によって何かしらの狙いの変化も確認できず、90分を通してほぼ同じフットボールをしているだけだ。
 悪天候の中、遠いアウェイの地まで駆けつけたサポーターに見せるようなゲームではなかった。

選手採点(セレッソのみ)

GK
ヤン・ハンビン 5.0
決して悪くなかったが、1失点目はなんとか弾いて欲しかったというのが本音のところだ。

DF
毎熊 晟矢 5.5
前半、背後のスペースをとられていたが、これはある程度チームとして許容されていたことだろう。全体的に安定していたと思うが、もう少しトリッキーなプレーがあっても良かったかなとは思う。

進藤 亮佑 5.0
概ね良いプレーだったが、1失点目、奪ったボールをドリブルで前を向き、すぐに取り返されて失点につながっていることを考えると、厳しい採点にせざるを得ない。鳥栖FW岩崎にイエローカードを与えたプレーは、地味なファインプレー。

鳥海 晃司 5.5
良くも悪くも目立つプレーは少なく、安定したパフォーマンスだった。

舩木 翔 5.5 (77分 OUT)
集中力を切らす悪癖も鳴りを潜め、悪くない内容だったと思う。小菊監督は勝ち点3を目指して彼と山中を交代したのだと思うが、結果的に裏目に出てしまった。

MF
クルークス 6.0 (71分 OUT)
立ち上がりはピッチコンディションの影響もあってか、ボールが足につかなかったが、先制点をドンピシャのクロスで演出。その後も献身的な戻りなどで、ディフェンス陣を助けた。

香川 真司 6.0
さすがのボールコントロールで、特に前半は右サイドのクルークスへ何度もパスを通していた。

喜田 陽 4.0 (85分 OUT)
攻撃参加時のクロスの精度や判断がイマイチで、チャンスを潰してしまうシーンが前半だけでも3回。もう後半スタートから変えるべきとも思ったが、ユース出身選手に甘い小菊監督は85分まで引っ張った。もっとも、代わって入った鈴木徳真が2失点目に関与しているので、何とも言えないが。

カピシャーバ 6.0 (71分 OUT)
相変わらず足元の技術が高い訳ではないのに、どうも彼がボールを持つとワクワクしてしまう。そして変なリズムで相手を置き去りにしたり、ミドルシュートも放つなど、マッチアップした選手を翻弄。彼が下がってから、相手に与える左サイドの脅威は激減した。

FW
レオ・セアラ 6.5
先制点もさることながら、90分を通して競り合いの強さを発揮してくれた。欲を言えば、もう1点とれるチャンスはあったと思う。

加藤 陸次樹 5.5
上手く裏へ抜け出すシーンが何度かあったが、ゴールには繋がらず。どれか1つ決めて追加点を奪っていれば、また違う試合結果になっていたかもしれない。

交代出場
上門 知樹 4.0 (71分IN)
危機感のないプレーに終止し、あの時間帯に投入されるサイドアタッカーとしては、「物足りない」 という表現ではまったく物足りないパフォーマンスだった。

中原 輝 4.5 (71分IN)
少なくともSHとしてはまだ上門より怖さがあったとは思うが、それでも集中力の乏しいオフザボールの動きなど、到底称賛できる内容ではなかった。

山中 亮輔 ー (77分IN)
出場時間が短く採点なし。

北野 颯太 ー (77分IN)
出場時間が短く採点なし。

鈴木 徳真 ー (85分IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 4.5
セットプレーに仕込みの跡は見られ、実際に先制に成功しているが、全体を通して単調であり、何により修正力に乏しいのが痛い。今日の試合でもそれが如実に出てしまった。もういい加減、北野は試合に出す以外で彼の能力を伸ばす方法を考えるべきだと思うが、どうだろうか。残念ながらJ1リーグで通用するレベルでないのは、もうとっくに証明されている。


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