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【セレッソ】 vs FC東京(2024年J1リーグ第1節)

 いよいよ2024年のJ1リーグが開幕。セレッソ大阪の初戦の相手は、FC東京。ホーム・ヨドコウ桜スタジアムでの一戦である。
 スタメンは下記公式X(旧:Twitter)の通り。新加入の登里、田中駿汰、ルーカス・フェルナンデスもスタメン出場。CB進藤が開幕直前に怪我で離脱したため、鳥海の相方には舩木が起用されている。

 ゲームはセレッソ大阪が先制したものの、結局2度のリードを守りきれず、2-2のドローで終わっている。

C大阪 2-2 FC東京

 セレッソのシステムは、昨季から続く4-3-3。アンカー位置にMF田中駿汰を獲得したことで、インサイドハーフ二人(香川・奧埜)が前目の位置をとり、昨季より攻撃に厚みが加わっている。
 またその分、アンカー脇が空くが、SB二人とCB二人が埋める形だ。DF四人は、これまで以上にタスクが増えたシステムとなっている。

 そしてゲームとしては、概ねセレッソがボールを握った90分だった。
 前半4分にはMFルーカス・フェルナンデスがショートコーナーからリターンを貰い、相手選手ふたりを交わしてPA内へ侵入。PA内でもひとり交わしたが、シュートは枠外。新加入選手が個人技を見せたファーストチャンスだった。

 この辺りからしばらくはセレッソの時間帯。
 9分にはカピシャーバのクロスにニアへ奧埜が走り込んだが、寄せられてシュートに持ち込めず。
 15分には、香川から奧埜への浮き球のパスから、最後はレオ・セアラがゴールネットを揺らしたが、ここは手前の奧埜がオフサイドでノーゴール。

 そして待望の今季初ゴールは25分。
 右サイドで、ルーカス・フェルナンデスとのパス交換でPA内でボールを得たSB毎熊が、フェイントでひとり交わして縦に突破し、中へクロス。
 これをファーサイドのカピシャーバが頭でねじ込んだ先制点だった。

 しかし10分も経たないうちに呆気なく追いつかれる。
 バイタル右のエリアでボールを受けたFC東京MF松木玖生が、シュート性のクロスをゴールへ向かって入れ、これに抜け出したMF荒木遼太郎が上手くワンタッチで合わせたゴールだった。

 その後は37分に、アンダーラップしてロングボールに抜け出した毎熊がマイナス方向へパスを出し、受けたレオ・セアラがシュートを放つも、惜しくもポスト直撃。
 40分にはFC東京FW俵積田にゴールネットを揺らされるも、これはオフサイドディレイ中でノーゴール。
 41分には、毎熊のクロスからのこぼれ球を田中駿汰がダイレクトでシュートを狙ったが、これは枠外。
 このまま前半は、1-1で終了。

 そして後半。
 最初の好機は、やはりセレッソ。46分に右サイドを奧埜とのパス交換で切り込んだルーカス・フェルナンデスが、PAすぐ外の香川へラストパス。しかし寄せられてシュートには持ち込めず。
 49分には、バイタルエリア左から対角に出した香川のパスに毎熊が反応し、シュートまで持ち込むも、FC東京GK波多野がブロック。
 しかしここで得たコーナーキックを、田中駿汰が頭で合わせてセレッソが追加点。ルーカス・フェルナンデスのキックから田中駿汰という、コンサドーレ札幌からの移籍コンビで決めた勝ち越しゴールだった。

 54分には、右タッチライン際でパスを受けたルーカスが、猛然とゴールへ向かって高速ゴリゴリドリブルでボック内までボールを運び、決定機を演出したが、最後はGK波多野の勇気あるブロックで得点ならず。

 この後はやや膠着状態となったが、65分にFC東京は仲川と俵積田に代えて、安斎颯馬とジャジャ・シルバを投入。これまでセレッソは上手くFC東京のパスコースを限定させてディエゴ・オリヴェイラを孤立させることに成功していたが、攻守においてジャジャの強度は強く、徐々に受け身に。
 そして74分、再びFC東京MF荒木に得点を許す。セレッソの右サイドをジャジャに突破され、PA内から入れられたクロスに合わせられた追加点だった。

 タッチライン際で縦に突破されかけた毎熊のヘルプに寄ったCB鳥海が、判断を誤ってスライディングするもボールに触れず、結果的にジャジャを追う毎熊を妨げる形となってしまった。

 結局この後はスコアは動かず、2-2で試合終了。

 セレッソとしては昨季より明らかに攻撃のパターンが増え、外一辺倒ではなく中央での崩しも何度か見られた。
 また新加入メンバーの貢献も目覚ましく、特にルーカス・フェルナンデスと田中駿汰の獲得は実に大きい。

 田中駿汰あってこその今日のシステムだったので、彼がベンチへ下がった後、または彼が怪我等で離脱した際のパターンも用意する必要があるだろう。
 もちろん彼がいない場合は4-4-2に変更するのという選択肢もある。

 いずれにしても少なくとも今節は、想像していたより質量の上がったチームが構築されていたと思う。
 このブログではずっと小菊監督の手腕に懐疑的だったが、彼の一番のウィークポイントは、修正力がないことだ。準備していた戦術がハマらない時やビハインドになった際に、チームに力を授けることができないのが昨季までの小菊監督だったので、そこもグレードアップされていることを望みたい。

 次節は鬼門・鹿島アントラーズである。いきなり真価の問われる一戦となりそうだ。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 6.0
失点シーンは、いずれもノーチャンス。今季もミドルレンジのフィードの質は期待できそうだ。

DF
毎熊 晟矢 6.5
A代表を経て、明らかに1段上がったパフォーマンスを見せてくれた。何度もチャンスメイクし、新加入ルーカス・フェルナンデスとの連携度も驚くほど高かった。惜しむらくは、2失点目でマッチアップしたFC東京ジャジャに、縦に突破されたシーンだろう。

鳥海 晃司 4.5
本文でも触れた2失点目のスライディングは、不味いプレーだったと言わざるを得ない。

舩木 翔 6.0
進藤の怪我離脱もあって、CBとしての90分。まずまずの及第点だろう。左足から繰り出される対角線上のロングフィードは、もう少しクオリティが上がれば強い武器になる。

登里 享平 6.0
もともと彼がスタメン予定だったのか、進藤の離脱で舩木がCBに入ったから玉突きで出場したのか分からないが、彼も及第点は与えられるだろう。頻繁にボランチ化して、それは功罪あったが、これまでのセレッソでは見かけなかったプレーだったので楽しみが勝る。イージーなパスミスが散見されたのは残念。

MF
田中 駿汰 6.5 (96分 OUT)
前評判を裏切らないパフォーマンス。堂々としたアンカーぶりであり、もう少し香川との連携が深まれば、奧埜を含めたトライアングルはJリーグ随一の中盤になるのではないだろうか。セットプレーからの得点も、セレッソにとっては待望である。

香川 真司 5.0
決して悪いという訳ではないが、存在感が薄かったのも事実。ボールの扱いも彼にしては、ややお粗末だった。

奥埜 博亮 6.0
やはりセレッソには彼が必要だ。セカンドボールの予測は抜群だし、気の利いた位置に必ず顔を出すセンスには、いつも唸らされる。

FW
ルーカス・フェルナンデス 6.5
献身的な動きと力強いドリブル。思っていたより多彩なプレーを見せてくれるし、何より不思議なほど毎熊と連携した崩しが高いレベルにあった。今後も期待しかない。

レオ・セアラ 5.0
決定機もあったが、今季初得点はおあずけ。

カピシャーバ 6.0
今季も彼の突破力は健在で、チーム初ゴールも飾った。1失点目の松木玖生への寄せが甘かったのが残念。

交代出場
柴山 昌也  (78分 IN)
出場時間が短く採点なし。

ヴィトールブエノ  (78分 IN)
出場時間が短く採点なし。

為田 大貴 ー (96分 IN)
出場時間が短く採点なし。

上門 知樹 ー (96分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 6.0
勝利は掴めなかったものの、今日のところは満足のいく内容だった。先制された後の修正力が向上していることを願いたい。


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