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【セレッソ】 vs アルビレックス新潟(2024年J1リーグ第7節)

 今日のセレッソ大阪は、アウェイでアルビレックス新潟と対戦。
 セレッソは、DF西尾が年代別代表に選出されたからかベンチ外で、鳥海が久しぶりのスタメン。そのほかの前節からの変更としては、ルーカス・フェルナンデスと北野が名を連ねたスタメンとなっている。

 今季ここまで負けなしのセレッソだったが、今節もセレッソが先制し、1-0で逃げ切って勝利を掴んでいる。

アルビレックス新潟 0-1 C大阪

 今日も諸事情で時間がないので、簡単に感想だけ。
 全体的な印象としては、両チームともあまり決定的なチャンスを作れない90分だったと思う。立ち上がりこそアルビレックスがボールを握る展開だったが、それほど危険なシーンを作られることもなかった。
 セレッソは、新潟FW高木に対しては人数をかけてチェックに行っており、彼を好きにプレーさせないことは徹底していた。スカウティングで彼がアルビレックスの起点だと判断したのだろう。

 それが奏功したのか、新潟は丁寧なポジショニングと連携で質の高いパスワークを見せるものの、ビルドアップで危険なエリアまで侵入された場面は少なかったと思う。また華麗なパスワークもノーミスということはないので、セレッソも粘り強く対応してボールを奪えたシーンも何度かあった。
 ボール非保持ではレオ・セアラと北野を2トップとした4-4-2で、硬い守備で対抗したのも効いたのだろう。

 そして両チームとも点を奪えないまま、0-0で前半は終了。

 後半は、まずセレッソが先に動いた。61分にカピシャーバと北野を下げて、山田と柴山を投入。
 カピシャーバは連戦の疲れと前半にイエローカードを貰っていたからだろうか。そして北野は残念ながら前線で基点になれず、ボールを受ける動きも少なかった。交代は妥当だし、後半スタートから柴山でも良かったと思う。
 実際、柴山が入ってからは彼が上手く後ろからのボールを引き出すポジショニングを丁寧に繰り返すことで、セレッソがボールを持つ時間帯は増えていった。

 そして68分に、先制に成功。右サイドに開いてパスを受けた柴山がルーカス・フェルナンデスにボールを預け、その間に毎熊がアンダーラップでポケットへ。
 それをルーカスが見逃さず浮き玉のパスでボールを送ると、毎熊は相手を交わして巧みに左足でクロス。ここにタイミングを合わせて入ってきたレオ・セアラが、頭で合わせたゴールだった。
 特別なことはしていないが、綺麗に決まった得点だったと思う。相手GKにとっては、ノーチャンスだろう。

 この直後、アルビレックスは一気に3人代えで、攻撃陣を強化。これに対しセレッソは、4-5-1の布陣で、サイドを使わせないことを徹底。
 特にここまでシステム的にボランチ田中駿汰が前に釣り出されるシーンが多かったため、ようやくこの辺りの時間帯から落ちついて観られるようになった。

 そして84分に奧埜に代えて上門をピッチへ。さらに87分には新加入の外国人ジャスティン・ハブナーを投入。
 ここから5バックで虎の子の1点を守り切り、無事クリーンシートでの勝利を掴んだ。

 カウンターの際にパスがズレる勿体ないシーンが散見されたが、それ以外は巧みに相手の強度を避けながら、上手く勝ち点3をもぎ取ったゲームだったと思う。
 何より、これで開幕7戦負けなし。すべての試合で得点を奪い、しかも先制点をマークしている。開幕から現在まで、ビハインドになった状況が1秒もないという成績だ。
 まったく予想していなかった開幕ダッシュである。
 小菊監督には掌を返して謝罪と感謝をせねばなるまい。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 6.0
安定した守りだった。ただ前半、何やらボールさばきが危なげだった。

DF
毎熊 晟矢 7.0
随所で強度のあるプレーを見せ、完璧なアシスト。日本代表は伊達ではない。

鳥海 晃司 6.5
久しぶりのスタメンだが、安定感は抜群だった。鋭い縦パスも入れ、常にボールを前に進めようとする姿勢が好ましい。

舩木 翔 6.5
特に対人が強いとも思えないのに、きちんと壁になって敵アタッカーの前に立ち塞がり、精度の高い左足のロングフィードも出せる。毎回言っていることだが、彼はSBよりCBの方が輝く。

登里 享平 6.5
連戦だが、今日もフル出場してくれた。ビルドアップ時の存在感は試合を重ねるごとに増すばかり。本当にセレッソに来てくれて良かった。

MF
ルーカス・フェルナンデス 6.5 (87分 OUT)
アルビレックスの選手2人にイエローカードを与え、得点にも大きく関与。彼とクルークスを抱える今のセレッソの、なんと贅沢なことか。

田中 駿汰 6.0
アルビレックスのチェックも厳しく、好きにプレーはさせて貰えなかった印象。

奥埜 博亮 6.0 (84分 OUT)
今日もよく走ってチームを助けてくれたが、一部のシーンでは自らシュートを狙っても良かったのではと思える場面もあった。

カピシャーバ 6.0 (61分 OUT)
重量級のドリブルも見せてくれたが、前半にイエローを貰っていたからか、早めに交代を告げられた。

FW
北野 颯太 5.5 (61分 OUT)
本文で述べた通り、ボールを貰う動きが少なく、キープ力も不足。不思議なほど小菊監督からの信頼だけは厚い。

レオ・セアラ 7.5
得点もさることながら、前線での身体を張ったプレーが見事。ポストプレーはほぼ完勝に近かった。終盤に無駄なイエローカードを貰ったのは、反省して欲しい。

交代出場
柴山 昌也 6.0 (61分 IN)
64分、右サイドで毎熊からのパスで裏に抜け出したが、タッチが大きくなってゴールラインを割ってしまったシーン、オフサイド判定になったが、ボールを収めてゴールを決めていれば、VARでオンサイドと判断されたのではないかと思っている。そうした小さなミスが勝敗を分けることもあるのだと、肝に銘じて欲しい。

山田 寛人 5.5 (61分 IN)
なかなかボールが収まらず、途中から存在感が激減した。

上門 知樹 ー (84分 IN)
出場時間が短く採点なし。ただ、後半アディショナルタイムの93分に相手のパスをカットして、そのままドリブルで右奥まで運び、試合終了まで引っ張ったプレーはクレバーだった。

ジャスティン・ハブナー ー (87分 IN)
出場時間が短く採点なし。祝Jリーグデビュー。

監督
小菊 昭雄 6.5
選手たちに対する仕込み、効果的な交代策、何より昨季まで絶望的だった試合途中での修正が、きちんと行われていることが驚きである。あとは先制されてしまった試合での手腕にも期待したい。


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