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【セレッソ】 vs アルビレックス新潟(2023年J1リーグ第34節)

 いよいよ2023年J1リーグも最終節。セレッソ大阪の相手は、開幕戦で戦ったアルビレックス新潟。アウェイでの対戦である。
 スタメンは下記公式X(旧:Twitter)の通り。阪田が右サイドでスタメン起用されたほか、クルークスとヨニッチがベンチ外の顔ぶれとなっている。

 ゲームはお寒い内容で、ここ数節くりかえしてきたウィークポイントが何も改善されないまま、0-1で敗北を喫している。前節に続き到底ブログで何か書く気にはなれなかったが、最終節なので歯を食いしばって少しだけ雑感をしたためさせて貰う。

アルビレックス新潟 1-0 C大阪

 立ち上がりは、概ね互角の内容だった。
 前半6分には新潟の最後尾からの縦パスをMF香川がカットし、拾ったFWレオ・セアラがすぐさまシュートを放ったが、アルビレックスGK小島が阻止。また13分にはセレッソの中途半端になったクリアーボールを拾った新潟MF星がバイタルから豪快なミドルシュートを打つも、これはポスト直撃で事なきを得ている。

 しかし20分あたりから徐々にアルビレックスのペースに。
 もともと間延びしていたセレッソのプレスがハマらなくなり、新潟がボールを握る時間が増え、逆にセレッソは上手く相手のプレスをかいくぐる事ができない時間帯が続いた。ビルドアップでハーフウェイラインまでボールを進めても、前に出しどころがなくて横パスやバックパスを繰り返し、結局は後ろからロングボールを蹴らされて回収されるという、ここ数試合で何度も観せられた光景が今日も展開された。
 一体どのようなスカウティングが行われ、どのようなビルドアップが仕込まれているのだろうか。

 後半も、開始早々に立て続けにコーナーキックを取られるなど、ハーフタイム前と変わらずアルビレックスのペース。
 堪らずセレッソは61分に柴山と阪田を下げて、清武と為田を投入。カピシャーバが右サイドへ移り、左に為田。さらにアンカーポジションを香川→奥埜へ変え、清武と香川が前目のハーフレーンで動く形に。
 ちょうどこの頃から試合がオープンになり、その意味では清武投入のタイミングは良く、ようやくセレッソも新潟ゴールを脅かせるような攻撃を見せるてくれるようになった。

 さらに77分に、SB舩木とFWレオ・セアラを下げて、山中と上門がピッチへ。
 しかしチーム練度の差は如何ともしがたく、85分についに失点。プレスを剥がされ、ボールに集まるセレッソの選手はワンタッチで置き去りにされ、チェックに行ったCB進藤は簡単にかわされ、最後はアルビレックスFW長倉にJ1初ゴールとなる先制点を決められてしまった。

 今季のセレッソが、先制された試合をひっくり返せないのはサポーター皆が知っていること。
 ましてや残り時間は数分。しかもどう見ても相手チームのほうが完成度も集中力も高い。

 セレッソとしては、最後までサポーターを期待させるようなフットボールを見せられず、今年最後の試合終了のホイッスルを迎える結果となった。

 こうして今季も最後までグダグダだったセレッソ。最終順位は9位だ。
 しかしラスト8試合は、1勝6敗1分。何より8試合で奪った得点はわずか1。
 終盤に8試合1得点なんてチームが一桁順位でフィニッシュできたのは、割と本気で運が良かったからだとも思っている。そのたった1点でかろうじて1勝しているのも運だろう。
 どう公平にみても、チームの練度は二桁順位がふさわしい。もちろんその原因が監督にあることも明白だと思う。

 このブログでは小菊監督の手腕に懐疑的な意見を述べることが多かった。その最大の理由は、改善や積み上げに関する能力が決定的に不足しているからだ。
 昨年の終わりにも書いたが、今季も変わらず部活の延長みたいなサッカーだった。夏場にやや勝ち点を荒稼ぎするも、すぐに対戦チームのスカウティングに丸裸にされ、それに対して何も対策が打てないままシーズン終盤に失速するというパターンも、昨季と同じだった。
 1年を通じて何も進化しないのが、小菊セレッソである。
 来年も進化の跡が見られないのは、残念ながらほぼ決定だろう。正直、もうブログで試合雑感を記すのも苦痛である。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 5.0
ファインセーブもあったが、キックの精度は今ひとつで、ビルドアップでも味方を助けられず。

DF
毎熊 晟矢 5.0
悪くはなかったという程度。時おり気持ちのこもったスプリントもあったが、90分を通じて淡白なプレーに終止した印象。

進藤 亮佑 4.5
失点が彼の責任とは言わないが、簡単にかわされて遅れをとったのは痛恨。集中力が足りなかったと言わざるを得ない。

鳥海 晃司 5.0
進藤と同様、失点シーンの対応には、少し疑問符がつく。が、1年を通じてCBとして大きく成長してくれたと思う。来季も引き続き向上を望みたい。

舩木 翔 4.5 (77分 OUT)
立ち上がりはいつになく積極的なプレーが散見され、中に位置どる時間帯も多く、「消化試合だからか思い切ったプレーをしているな」と好印象だったが、時間が経過するにつれていつもの彼に。世界的にSBは人材不足だが、左SBは来季セレッソの重要な補強ポイントである。

MF
柴山 昌也 5.0 (61分 OUT)
ボール非保持のシーンでの立ち位置が不味く、ハーフレーンをバシバシ使われていた。攻撃のアクセントとしては悪くなかったが、物足りなさは残る。

香川 真司 5.0
やはり彼をアンカーに置くのは、ベストチョイスではない。今季、開幕直前に怪我で離脱した清武の穴を埋めてくれた彼には、本当に感謝しかないし幸運だったとも思っているが、今の彼を中盤で使うのならせめて2ボランチだろう。4-3-3では活きない。

奥埜 博亮 5.0
怪我前のパフォーマンスには遠いが、後半、中盤底に降りた後の方がチームの潤滑油となっていた。今シーズン、彼の負傷離脱は本当に痛かった。

FW
阪田 澪哉 5.0
タイミング良くアンダーラップなども仕掛けていたが、直線的すぎてコース取りは今ひとつ。ただサイドで前を向いてボールを受けたときの期待値は、決して低くなかった。今後に期待。

レオ・セアラ 5.0
どう見ても、4-4-2での彼のほうが得点の匂いがする。セレッソとしては久しぶりの二桁得点FWとなったが、結果的に夏の加藤陸次樹の移籍は大きな打撃だった。

カピシャーバ 5.0
彼が封じ込められて何試合、経っただろうか。左サイドを彼の突破力に任せきりにしたチームの選択は残念だった。そして最後まで、SB舩木との距離感はマッチしなかった。

交代出場
為田 大貴 4.5 (61分 IN)
良くも悪くも、特筆すべきプレーは見当たらず。

清武 弘嗣 5.0 (61分 IN)
やはり視野の広さは抜群。試合勘やタッチの質はブランク明けのそれだが、ボールを持ったときの相手に与える怖さは健在である。個人的には来季もセレッソでプレーして貰いたいが、どうなるだろうか。

山中 亮輔 ー (77分 IN)
出場時間が短く採点なし。

上門 知樹 ー (77分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 4.0
毎試合、選手への仕込みはどうなっているのかと問い質したい内容ばかりだ。長らくコーチを務めていながら、これほど引き出しと再現性のないチームになってしまうのだから、残念ながらJ1監督としては力不足だろう。
とはいえ彼の来季続投は、すでに決定していること。予想を裏切って快進撃を見せてくれることを、ダメ元で期待したい。無理だろうけど。


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