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【セレッソ】 vs ガンバ大阪(2024年J1リーグ第12節)

 今日のセレッソ大阪は、アウェイでガンバ大阪と対戦。今季はじめの大阪ダービーである。
 スタメンは、下記公式Xの通り。前節からは、左ウイングがクルークス→為田、IHが柴山→香川という顔ぶれとなっている。

 ゲームは、前半にミスから失点し、そのまま0-1で敗北している。

G大阪 1-0 C大阪

 立ち上がりはセレッソのペース。
 しかしそれほど決定的なチャンスは作れず、良いプレーとしては12分に香川のスルーパスにSB毎熊がPA内へ侵入したシーンだろうか。ただし味方の動き出しが遅く、そのせいで毎熊も中途半端なクロスを入れるしかなく、好機は活かせないまま終わってしまった。

 逆にガンバには21分に右サイドをシンプルなワン・ツーで突破され、最後はPA内のFW宇佐美にボールが渡って、シュートを打たれている。
 そして24分には、ボックス内でGKキムからMF田中へのパスが奪われ、あわや失点のピンチ。ここは最後のガンバFW坂本のシュートがキーパー正面だったため事なきを得たが、今日何度かあったミスから招いたピンチの中でも、三本指に入るお粗末な場面だった。

 そして最大のお粗末ミスが、27分の失点のシーン。
 セレッソのビルドアップの場面で、SB毎熊からCB鳥海のパスがズレ、ガンバ宇佐美に拾われてシュートを決められてしまった。

 何度も観たくないが、何度観ても中学生のような凡ミス。しかもCB鳥海がなぜか宇佐美に詰めず、気持ちよくシュートを打たせている。
 セレッソに来た初年度の鳥海はこのようなミスが多く、このブログでも再三、苦言を呈していた。昨年は安定したパフォーマンスだったので安心していたが、また今季は1試合に1〜2度はポカをするように戻ってしまった。
 そして結果的には、この1点が決勝点になるのである。

 さらにその後、セレッソにアクシデント。33分にSB毎熊が座り込み、プレー続行不可となってしまった。
 交代で奥田勇斗が入ったが、前半で予期せぬ交代カードを1枚使った形だ。
 そしてこの辺りからセレッソは、ビルドアップがまったく機能しなくなり、何もできないままハーフタイムを迎えることに。

 そして後半、セレッソはロングボールを多用するようになったが、ほとんど繋がらず。FWレオ・セアラが落としても、誰も拾う味方がいないというシーンも散見された。
 さらに追い打ちをかけるように、55分に左SB登里も脚を痛めてピッチの外へ。
 小菊監督はここで登里だけでなく奧埜と為田も下げ、柴山/上門/ヴィトール・ブエノの3人を投入。一気に勝負をかけてきた形だ。
 結果的には55分という時間帯は勝負をかけるには早すぎたが、前半で交代カードを1枚使っていて、かつ登里の負傷退場という状況だったので、これは仕方ないだろう。
 これでルーカス・フェルナンデスが左サイドへまわり、舩木が左SB、田中がCB、そしてアンカーに上門が入るシステムとなった。

 しかしここから何も戦況は改善されず。
 そもそも上門のアンカーはどう考えても適任ではないし、ヴィトール・ブエノはいつも通りフラフラとアリバイ守備を見せるだけで運動量が少なく、柴山も相手DFの密集地へドリブルを仕掛けてボールを失うといった、練習試合のようなゲーム運びが展開された。

 そして最後の交代カードは66分。香川に代えて清武の投入である。
 以後に負傷者が出るリスクを考えると、66分にカードを使い切るのも賭けといえるが、小菊監督も何かしら打開したい思いがあったのだろう。

 しかしその後も状況は変わらず、少しでも得点の匂いがしたのは、88分にSB奥田のクロスに大外に走り込んだ清武がヘディングシュートを放ったシーンくらいだろうか。
 あとは試合終了まで、時間がないのにチンタラとパスを回して、点をとるという気迫も感じられないまま、エンドのホイッスルを迎えてしまった。

 まあ何というか、色々とよく分からないゲームだった。
 なぜ選手たちは、あれほど勝ちに対する気持ちが見えないのだろうか。なぜ監督はここまでメンバー固定で第2第3の代替システムを構築していないのだろうか。ヴィトール・ブエノにどのようなタスクを託してピッチへ送り出したのか。なぜクルークスではなくヴィトール・ブエノなのか。
 そして何よりもっとシンプルに、なぜDF西尾かジャスティン・ハブナーがベンチに入っていないのだろうか。しかもなぜそれをわざわざ試合前日にマスコミに対して、明言してしまうのか。
 ハブナーは確かに疲労もあるだろう。しかし西尾はベンチに入れるべきだったのではないだろうか。彼がいればアンカーに上門が入る必要もなかった。
 だいたいいつも気になっていたのだが、試合前日にアレコレ人選を公言しすぎである。駆け引きなら良いがいつも馬鹿正直に漏らしているだけだ。何にも得することはない。

 もうね、まともなスカウティングができずに対策が打てず、こちらの選手事情だけ鑑みて試合に臨むのは考え直して欲しい。
 対戦する相手チームに合わせて戦略を考えることが、なぜセレッソにはできないのか。
 単に大阪ダービーで敗北を喫したという以上に、暗澹たる想いにさらされる、今日の敗戦だった。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 6.0
失点シーンは宇佐美のシュートを褒めるしかないだろう。言いたくないが、実に質の高いシュートだった。他のシーンはほぼ完璧で、ジンヒョンがいなければもう1〜2点とられていてもおかしくなかった。

DF
毎熊 晟矢 5.0 (36分 OUT)
無念の負傷交代。彼がピッチからいなくなり、セレッソの強度が下がってしまった。

鳥海 晃司 4.0
ここ数試合、低い採点ばかりだが、今日も話にならない。失点シーンだけでなく、全体的に中途半端なプレーが目に付いた。

舩木 翔 5.0
久しぶりにSBとしての彼も観たが、到底ガンバの脅威になっているとは思えなかった。昨季までも何度も述べているが、彼のSBは及第点には至らない。

登里 享平 4.5 (57分 OUT)
パスの精度も低く、精彩を欠くプレーが多かった。また前節もそうだったように、彼のサイドをが明らかに狙われていた。今季セレッソの象徴でもあるだけに、軽傷であることを祈りたいが。

MF
田中 駿汰 5.0
立ち上がりは細かいポジショニングでビルドアップの推進力を生んでいたが、徐々に相手に捕まるようになってしまった。

奥埜 博亮 4.5 (57分 OUT)
個人的にはもう少し彼にピッチに残って欲しかったが。彼がいなくなってから、さらにボールが回らず、セカンドボールも拾えなくなった。

香川 真司 4.5 (66分 OUT)
細かい部分で彼らしくない雑なプレーが見え隠れして、何となく疲労の影響もうかがえるパフォーマンスだった。

FW
為田 大貴 4.5 (57分 OUT)
左サイドで起点にはなったが、目を見張るようなプレーや突破力はなく、最終的には物足りなさだけが残った。

ルーカス・フェルナンデス 5.5
フィールドプレーヤーで唯一、最後まで気迫のこもったプレーを見せ、ゴールを目指した。なぜ他のプレーヤーは横や後ろにパスを出すだけで、彼のようにゴールへ向かえないのか。

レオ・セアラ 4.5
あまりにも周りのカバーがなさすぎ、途中から孤立している姿しか見れなかった。

交代出場
奥田 勇斗 4.5 (36分 IN)
奮闘は見えたが、効果的なプレーは多くはなかった。これからに期待。

上門 知樹 4.5 (57分 IN)
昨年の香川のアンカーと同様、適任ではない人選。彼をアンカーとして評価するのも酷な話だ。

ヴィトール・ブエノ 4.0 (57分 IN)
小菊監督は彼の何に期待して投入したのか。いつものように戻りが遅く、献身性に欠け、散漫な印象しか残らなかった。

柴山 昌也 4.5 (57分 IN)
北野のように相手DFの密集地にドリブルして玉砕するのが、ちょっとよく理解できない。かわせると思ってトライするのだろうか。実戦はチャレンジやお試しの場ではない。

清武 弘嗣 4.5 (66分 IN)
流石のスルーパスもあったが、チームを勝たせるには到底至らず。

監督
小菊 昭雄 4.0
直近4試合勝ちなし。その間に得た勝ち点は、たったの2。毎熊・登里の負傷というオマケまで付いてしまい、メンバー固定による勤続疲労の責任をどう考えるのか。本文で述べた通り、ベンチの人選も納得がいかない。もう一度、手のひら返しをさせてくれることを期待したいが、正直なところ無理かなと感じている。


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