【セレッソ】 vs 柏レイソル（2023年J1リーグ第23節）

　今日のセレッソ大阪は、アウェイで柏レイソルと対戦。実家へ日帰り帰省していた関係で、今節も試合が終わりそうな時間からのDAZN時差観戦となり、観終わったもののもう遅いので、簡単に雑感だけ。
　スタメンは下記公式X（旧：Twitter）の通り。

　試合は、前節と同様にあっさりと早い時間帯に失点するも、今節は何とか終了間際に同点に追いつき、1-1のドローという結果に終わっている。

柏レイソル 1-1 C大阪

　失点したのは、前節よりも早い前半3分。
　自陣右サイドからのスローインから始まったプレーで、スペースのない中、縦パスを通され、柏FW山田が中央へ切り込んでバイタルまで侵入。そして右側を上がってきたMF戸嶋へラストパス。
　戸嶋は無理な体制ながら、きっちりファーサイドのゴール隅へシュートを放った先制点だった。

　この後も立て続けにレイソルにコーナーキックをとられる等、立ち上がりは完全に柏ペース。セレッソがようやくボールを持てたのは、10分を過ぎた辺りからである。
　ただしSBを上げて2ボランチが下がるビルドアップシーンが多かったものの、それで前へ運べた訳ではなく、出しどころがなくて最後はロングボールで裏を狙うという結末がほとんど。
　レイソルのプレスもそれほど組織的とは思えなかったが、それをかい潜れないセレッソであった。

　前半、セレッソにチャンスが訪れたのは、もうアディショナルタイムに入った46分。
　CB進藤が持ち上がってのスルーパスから、SHクルークスが中央へグラウンダーのクロス。ここにFW上門がタイミング良く走り込んで来たが、ダイレクトのシュートは枠外。前節のチャンス逸脱シーンほどではないが、FWならせめて枠には飛ばして欲しい。

　結局セレッソの前半のシュートは、この1本のみ。少なくない数のコーナーキックは獲得していたが、セレッソにセットプレーからの得点期待値が低いのは、周知の通り。柏レイソルもスカウティングで織り込み済みだろう。
　こうして、どちらが残留争いをしているチームなのかと苦笑いしたくなる前半は、1点ビハインドで終了。

　そして後半は、立ち上がりからセレッソがボールを握る展開。
　55分前後には猛攻を仕掛け、柏ゴールを脅かしたが、ネットは揺らせず。66分のフリーキックの場面でも、香川の蹴ったボールにFWレオ・セアラが頭で合わせたが、残念ながら枠外。

　終盤も攻勢を強め、88分もゴールまであと一歩だったが届かず。
　89分にも、SB毎熊がGKの至近距離からシュートを放つ決定機が訪れたが、僅かに枠の外。

　もはや前節と同じ内容の敗退が脳裏を埋め尽くしていた後半アディショナルタイムの95分。
　左サイドをSHカピシャーバが突破し、中央へクロス。これに合わせたのがファーサイドにいたCB進藤。ほぼフリーの状態でヘディングを放ち、土壇場で追いつく値千金のゴールとなった。

↑進藤がヘディングする直前に、水沼パパの心の声が漏れてるw

　この直後も試合終了が迫る中、セレッソはコーナーキックを獲得。奇跡の逆転劇を期待したが、現実はそこまで甘いハズもなく、決められずに1-1で終了のホイッスル。

　90分のほとんどの時間をビハインドの状態で過ごし、最後の最後で何とか追いついたというだけの試合だった。無理にポジティブな要素を探すとすれば、解説の水沼氏が言っていた通り、1点差で負けることの多いセレッソが、追いついて勝ち点1をもぎ取ったというトコロか。
　ま、なんにせよ喜べる試合ではなかったことは確か。

選手採点（セレッソのみ）

GK
ヤン・ハンビン　6.0
失点はしたが、72分のレイソルFW細谷の決定機のシュートを止めるなど、良質なプレーが多かった。何度も言うが今季、彼がいてくれて本当に良かった。

DF
毎熊 晟矢　5.5
クルークスとの連携は良好。89分の決定機は決めて欲しかったが、SBに対する要求としては高望みか。

進藤 亮佑　6.5
勇気を持ったボールの持ち上がりに加え、チームに勝ち点1をもたらした終了間際の劇的ゴール。ヨニッチをベンチに座らせておくだけのことはある。

鳥海 晃司　6.0
チームがどうしようもなかった前半に、ディフェンスで躍動。18分、柏DFジエゴにサイドから驚くほど鋭いクロスを入れられ、中でFW細谷が合わせたが、何とか彼が付いて行ってクリアー。また26分に細谷がセレッソゴールへ迫った際も、上手く身体を寄せてシュートをブロック。特に前者の反応は素晴らしかったと思う。

舩木 翔　5.5
悪くない内容だったが、特筆すべきプレーもなかった。

MF
ジョルディ・クルークス　5.0
相手に脅威は与えていたと思うが、切れ味は今ひとつ。終盤になったようやく、彼の持ち味が発揮されたように感じた。

香川 真司　5.0
最終ラインに近いポジションにいる時間帯が長く、決定的な仕事は出来ず。ややプレーも軽かったように思える。

喜田 陽　5.0
中盤で細谷を止められない弱さを露呈。またリードされている状態なのに無難なプレーが多く、物足りなさが残った。

カピシャーバ　6.5
セレッソのストロングポイントと見なされ、なかなか好きに仕事をさせて貰えなかったが、最後の最後にやってくれた。元セレッソの片山をかわした後で、山中級のピンポイントクロス。素晴らしかった。

FW
レオ・セアラ　5.5
固められた相手を個人技で突破する選手ではないので、今日のような試合展開では厳しい。

上門 知樹　4.5 (83分 OUT)
プレーに粘りがなく、身体を入れられると即終了というカンジで、観ていてガッカリする。サイドなどに流れてスペースのある状況でないと、ボールが渡ってもあまり期待できないというのが現実だ。

交代出場
渡邉 りょう　ー (83分IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄　4.5
交代カードを1枚しか使わなかったのは、流石にベンチメンバーの体調不良とか、何らか理由があるのだろう。それを考慮しても、相変わらず追いかける展開での攻撃パターンの少なさと修正力の乏しさは、看過できない状況だ。