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【セレッソ】 vs 東京ヴェルディ(2024年J1リーグ第22節)

 今日のセレッソ大阪は、アウェイで東京ヴェルディと対戦。
 スタメンは下記公式Xの通りで、右SBの奥田がベンチ外となっており、代わりに阪田が入っている。

 ゲームは、前半にヴェルディに退場者が出たものの、後半に1点ずつを奪い、1-1のドローに終わっている。

東京ヴェルディ 1-1 C大阪

 序盤のヴェルディは深い位置までプレスをかけて来なかったので、セレッソはボールを持つ時間こそ長かったが、ビルドアップで前線までパスを繋げたシーンは、多くはなかった。
 20分あたりからはヴェルディもプレス強度を上げ、セレッソは徐々に劣勢に。30分には、常にヴェルディの攻撃の起点になっていたFW山見のボックス外からのシュートを、ポストに助けられるというシーンもあった。
 前半30分だけでみれば、得点の匂いはヴェルディの方が強かったと思う。

 しかし38分、セレッソの攻撃の場面で、ボールを持っていたカピシャーバの足をヴェルディFW山田楓喜が後ろから削ってしまい、OFRの結果レッドカードで一発退場。
 数的優位となったセレッソは、当然ながら攻撃の時間は増えるも得点は奪えず、前半はスコアレスで折り返し。

 そして後半、セレッソとしてはまずは先制点が欲しい状況だったが、開始早々の47分にPKを献上。PA内で奧埜がクリアーを試みた際に、ヴェルディMF綱島の足を蹴り上げる形となってのPKだった。
 故意でもなく不用意でもない、単に不運な反則だったが、このPKをFW山見にしっかり決められ、スコアは0-1に。

 追う形になったセレッソは、59分に奧埜と上門を下げて、柴山と渡邉りょうを投入。
 しかしなかなか得点は奪えず、72分にカピシャーバと阪田に替えて、為田と平野をピッチへ。

 すると75分にようやくセレッソが得点。左サイドに流れていたレオ・セアラが、斜めにヴェルディPA内に走り、それに反応した田中駿汰がスルーパス。これをレオ・セアラが見事なトラップからゴールへ流し込み、同点ゴールとなった。

 そしてその直後にも追加点のチャンス。
 ルーカス・フェルナンデスのパスに抜け出したレオ・セアラが、GKを越すループシュートを狙ったが、ボールは僅かにポストの左。
 ここは同点ゴールの勢いのまま、決めておきたい決定機だった。

 そしてこの後は、攻めども攻めども得点が奪えない。1人少ないヴェルディの5バックでのディフェンスは、なかなかスペースも空かず強固だった。
 こういうときは、セットプレーやミドルシュートのこぼれ球などに期待がかかるが、そもそもセレッソのミドルシュートは枠に飛ばない。
 前半22分に上門が放ったロングシュートこそ、しっかり枠を捉えていたが、後半に入ってからは、48分の阪田のカットインからのシュートは大きくバーの上。61分のコーナーキックのこぼれ球を柴山がダイレクトで狙ったシュートも、同じく宇宙開発。後半アディショナルタイムに入った90分の渡辺りょうのシュートも、やはり大きな宇宙開発事業だった。
 枠外のミドルシュートなんて、1人少ない相手チームの思う壺である。
 セレッソは以前から、試合前のシュート練習でも枠を外してヘラヘラしている選手が多く、例えば鹿島アントラーズのシュート練習と比べると真剣味が違うと常々感じていたが、そうした積み重ねが試合に現れるのだろう。

 いずれにしてもセレッソは、幾度となくヴェルディゴールへ襲いかかるも決めきれず、1-1で試合は終了。敗北に近いドローという結果に終わった。

 自チーム相手チームに関わらず、退場者が出ると往々にしてゲームプランが狂い、準備してきた戦術も意味を為さなくなることが多い。
 今日のセレッソがどれだけ準備してきたのかは分からないが、引いた相手を崩せないのは、ここ数年ずっと観てきた光景だ。何も工夫がないし、成長もない。
 特に感じたのは、80分のロングカウンターの場面。クリアーボールを拾ったルーカス・フェルナンデスがドリブルで駆け上がり、右側を柴山がほぼフリーで追随したが、ルーカスは迷いながらもパスは出さず、しかし追いつかれた相手に阻まれてシュートさえ打てずにカウンターは不発となってしまった。
 あのシーンでどう味方と連携をとるのかといった疎通が、チームとして確立されていないことを露呈した場面だったと思う。最低でも、シュートまでは持ち込まなければならないシーンだった。

 ともかく今節もセレッソは、逆転は出来なかった。前半に相手が1人少なくなっても、わずか1点しか取れないのである。
 今日のような試合こそ、守備に難はあっても得点に絡むことの多いヴィトール・ブエノに途中出場して欲しかったが、ベンチに入っていないというチグハグさ。
 こんな状況でも5位にいるのだから、一体ほかのチームはどうなっているのかと、心から不思議に思う。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 4.5
序盤から危うい対応が目立ち、ミスも少なくなかった。いずれも失点には繋がらなかったが、90分を通して不安定なパフォーマンスだった。

DF
阪田 澪哉 5.0 (72分 OUT)
本職ではないということを考慮しての採点である。動きがSBのそれではなく、ヴェルディに退場者が出るまでは、彼のサイドが狙われていた。今日の経験をぜひ活かして欲しい。

鳥海 晃司 5.5
一部、果敢にビルドアップを試みた場面もあったが、引いた相手を崩すには物足りなかった。

西尾 隆矢 6.0
終盤は右SBを兼任し、何度もゴール前まで顔を出したが、得点を生み出すことは出来なかった。勝ちに行く気持ちは感じられたが。ただし前半のロングフィードの精度は今ひとつ。

舩木 翔 5.0
相変わらず前への推進力がなく、サイドでボールを受けても、横や後ろへのパスがほとんど。47分には良いタイミングでアンダーラップを仕掛けて後ろからボールも供給されたが、トラップが収まらずチャンスをフイに。ああした細かいミスの有無が、一流か二流かを決めるのだなと納得してしまった。

MF
田中 駿汰 6.5
なんといっても、レオ・セアラの得点をアシストしたスルーパスが絶妙だった。彼も開幕からほぼ出っ放しだが、身体は大丈夫だろうか。

奥埜 博亮 4.0 (59分 OUT)
本文で述べた通り、PK献上は不運なだけだったが、結果的にチームの勝利を遠ざけてしまっているので、どうしても採点は辛めに。

上門 知樹 5.0 (59分 OUT)
前半のロングシュートのシーン以外、あまり存在感がなかった。個人的には終盤にこそ、彼のミドルが欲しかったが。

ルーカス・フェルナンデス 6.0 (93分 OUT)
いつもほどの精彩はなかったが、それでもボールを持てば変にこねずにまずは相手ゴールへ向かうという彼の直情勢は、実に心強い。1人少ない相手に対して後ろでボールを回すのは、愚の骨頂である。

カピシャーバ 6.0 (72分 OUT)
前半のうちに相手選手を1人追い出すという大きな仕事を果たした。彼の突破力は相手にとってはやはり脅威なのである。

FW
レオ・セアラ 7.0 
今日も点をとってくれたが、チームを勝たせるのは至らなかった。しかしこんなグダグダなチームでも、とりあえず1点とってくれる彼には、どれだけ感謝しても感謝しきれない。

交代出場
柴山 昌也 6.0 (59分 IN)
彼に与えられたタスクは、概ねこなしたと思う。味方にスイッチをいれ、攻撃の圧を増やし、相手の5バックを崩すべく、よくボールに絡んだ。あとは結果だけだ。

渡邉 りょう 4.5 (59分 IN)
柴山とは逆で、期待された仕事はほとんど出来ず。存在感も小さかった。

為田 大貴 4.5 (72分 IN)
点を取らなければならない状況で、無難なプレーに終始。いったい何のために出てきたのか。

平野 佑一 5.5 (72分 IN)
ポジショニングも良く、ボールの繋ぎ役として及第点以上の働きだったが、チームを救うには至らなかった。

ジャスティン・ハブナー ー (93分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 4.5
1点ビハインドとなった状況で、真っ先に奧埜と上門を下げた理由が知りたい。現在、確かに無敗は続いているが到底、優勝が狙えるチームではないことは明らか。しかしこれで5位につけているということは、来季も続投という暗黒未来もチラチラ視えてきて、なかなかの恐怖である。


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