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【セレッソ】 vs アルビレックス新潟(2024年J1リーグ第24節)

 今日のセレッソ大阪は、ホームでアルビレックス新潟と対戦。
 スタメンは下記公式Xの通り。左SBに登里が復帰し、舩木がCBの左に入った布陣である。

 ゲームは、2点の先制を許し、試合終了間際に1点を返すも、1-2の敗戦に終わっている。

C大阪 1-2 アルビレックス新潟

 振り返りたくもないし、振り返る価値もない試合だったが、歯を食いしばって雑感だけ残したい。色々と小菊セレッソの限界しか見えない試合だった。

 SB登里が復帰したことで、ビルドアップ時は彼が中盤に入る、今シーズン序盤戦と同じシステム。ただしこれが効果を挙げていたのは、立ち上がりだけだった。
 しかもその立ち上がりの時間帯であっても、7分にはフリーキックから一度はアルビレックスFW小野にネットを揺らされている。ここはオフサイド判定でノーゴールとなったが、15分にも右サイドからグラウンダーのクロスを入れられ、ゴール正面からFW小野にシュートを許すなど、守備に綻びは見られていた。

 セレッソのチャンスとしては、その少し前の10分にMF田中駿汰のスルーパスに反応したFW上門が、ボックス内からシュート。残念ながらボールは逆サイドへの枠外となったが、今日の上門が存在感を示したのは、このシーンだけだった。

 28分の新潟のコーナーキックの場面はかなり危うかったし、32分にはアルビレックスFW長倉をドリブルをMF田中もSB奥田も止められず、ボックス内からシュートを打たれている。

 そもそもセレッソはSB登里が復帰したといっても、ビルドアップでボールを前へ運べないのはいつも通り。相手のプレスを掻いくぐれず、最後は最後尾からロングキックを蹴って、前線の選手頼みである。
 今日の90分の試合の中で、ドリブルやパスでアタッキングサードまでボールを運べた回数は、ほぼゼロに近かったはずだ。絶望的な有様である。

 そして35分に失点。田中の対応は軽いし、その後の追撃も遅く、SB登里もFW小野かMF松田かどちらを見るべきか迷ったか半端な位置取りとなり、ぽっかりファーサイドまで通るクロスを眺めるだけになってしまっている。

 この失点シーンにも表れているように、今日のセレッソのネガトラに関する質は酷いもので、観ていてイライラが募るばかりだった。

 ともかく前半はこのまま0-1で終了。

 後半は、ほとんど消えていた上門に替えて柴山でスタート。
 開始早々には、ルーカス・フェルナンデスが新潟ボックス内まで切り込んでのドリブルシュート。
 幸先良いスタートかと思ったが、その直後にさらに失点。46分にまたも右サイドから安易とクロスを入れられ、最後はFW小野に押し込まれての追加点だった。
 小野に対するケアはともかく、その1つ前のFW長倉がなぜこの位置でフリーになっているのか。目を覆いたくなるディフェンスである。

 こうして、ただでさえ先制されると勝てないセレッソが2点ビハインドとなり、小菊監督は奧埜を下げて、ヴィトール・ブエノを投入。
 前節、芸術的なゴールを決めたブエノだったが、それほど頼りになる訳でもなく、今日はボールロストやパスの精度の低さだけが目立つパフォーマンスだった。

 ともかく攻めるしかないセレッソは、さらに65分にカピシャーバを下げて、京都サンガから加入したばかりのFW山﨑凌吾を投入し、70分前後に立て続けにコーナーキックを獲得。しかしいずれも実らず、72分には細かいパス交換から新潟ゴールへ迫ったが、決められず。

 そして76分には、今節最大の決定機。SB奥田からのスルーパスを新潟PA内で柴山が受けたが、シュートは逆サイドのポストに弾かれ、ゴールならず。
 前節、わざわざ利き足の左にボールを置き直してシュートしようとする事でことごとくチャンスを潰したと酷評したが、このシーンでもやはり左後ろからのボールに対して左足で1タッチしてから左足でシュートを放っている。
 客観的に判断して、利き足しか使えない選手なんてJ1レベルではないと思うが、どうなのだろうか。

 そしてその直後に、SB登里に替わってMF平野がピッチへ。
 ところがその1分後、GKキム・ジンヒョンのパスが弱かったことで、受けに行った平野が新潟FW長倉を倒してしまい、OFRの結果レッドカードに。一発退場となってしまった。
 このシーンは平野よりGKキム・ジンヒョンに非があることは明らかだが、さらにその前、ビルドアップを試みたCB鳥海が、少しボールを前に運ぶものの、詰められると容易にGKへのバックパスを選択している。
 すぐ左外には舩木がフリーでいて、その前方にもヴィトール・ブエノが待っていた。この状況でなぜバックパスという選択になるのか。
 しかも2点ビハインドで78分という時間帯である。まったく理解に苦しむ判断だ。

 いずれにしても、オフェンスもディフェンスも精彩を欠くセレッソが数的不利となってしまった。多くの人は心の中でもう諦めたことだろう。私もだ。
 ただ試合終了間際にルーカス・フェルナンデスが意地を見せて、ゴラッソを新潟ゴールへ突き刺し、1点は返すことに。

 しかしもう残された時間はなく、すぐに1-2で試合は終了。セレッソはリーグ戦としては、10試合ぶりの敗戦となった。

 それにしても、順位が逆ではないのかと思えるほどには、チームの練度の差があった。セレッソにはデザインされた攻撃はほとんど確認できず、攻撃でも守備でも連携の低さが目立った。今節も得点は個人技によるものであり、再現性は乏しい。
 すでにルヴァン杯も天皇杯も敗退しており、事実上、今季ももう終わったようなものだろう。特に日本人選手たちのモチベーションは、かなり低くなっているように感じられるが、気のせいだろうか。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 4.0
ファインセーブはあったが、ロングフィードの精度が悪く、何より2失点目の拙いパスは痛恨。J1通算400試合出場達成という記念すべきゲームだったが、残念なパフォーマンスに終わってしまった。

DF
奥田 勇斗 4.5
すべてが彼の責任ではないが、右サイドを何度も崩されのは紛れもない事実。やはり守備力には不安が残る。

鳥海 晃司 4.5
75分には前へチェックに出たものの簡単に交わされて突破を許していた。舩木のカバーに救われたが、CBの選手のプレーではない。

舩木 翔 5.0
分かってはいたが、SBよりCBの方が安心して観ていられる。

登里 享平 4.5 (78分 OUT)
待望のスタメン復帰だったが、評価としては微妙。序盤こそ彼の存在で前に圧力をかけることができていたが、危険なボールロストも散見され、今日のところは双刃の剣だった。

MF
田中 駿汰 4.5
蓄積疲労からか身体が重く、ネガトラも遅く、1失点目の起点に。

奥埜 博亮 4.5 (52分 OUT)
ボール非保持の際に、アルビレックスの中央へのパスを消していた、という程度の印象しか残らず。

ルーカス・フェルナンデス 6.5
ボールを持てばゴールへ向かうことを最優先とし、ただ一人、最後まで献身的に走ってくれているなと感謝の気持ちで観ていたら、最後の最後に意地のゴラッソ。頭が下がる。

カピシャーバ 5.0 (52分 OUT)
組織的にアルビレックスに封じられてしまった。彼が今日ほど存在感を発揮できなかったのは、いつ以来だろうか。

FW
上門 知樹 4.0 (HT OUT)
前節と同様、ほとんど消えていた。本文で触れた前半10分のシュートは、せめて枠には飛ばしたかった。

レオ・セアラ 4.5
試合開始1分に、相手のミスからミドルシュートを放ったが、それ以降、まともに彼にシュートチャンスは訪れなかった。

交代出場
柴山 昌也 4.0 (HT IN)
前節の酷評に続く低評価だが、彼が入ってようやくアタッキングサードまでボールを運べるようになったのは、忘れてはならない事実だろう。それを踏まえても、トータルでは採点は厳しくならざるを得ない。65分には、フリーの状態でクロスを入れるも、誰も触れずそのままゴールラインを割ったシーンもあった。とにかくもっと個人練習に励んでくれと言いたい。

ヴィトール・ブエノ 4.0 (52分 IN)
抜かれてもジョギングで戻るシーンが多く、終盤は降りてこないとボールに触れず。ロングキックの精度も悪かった。

山﨑 凌吾 5.0 (65分 IN)
予想していたより、ハイボールの競り合いに強いという印象。レオ・セアラの相方としては悪くはないのかもしれない。

平野 佑一 ー (78分 IN)
出場時間が短く採点なし。レッドカードは不運だった。

監督
小菊 昭雄 4.0
ビハインドの状況では、攻撃的な選手を投入するだけで、後は選手任せ。ずっと指摘していることだが、改善されないのはそれだけの能力がないのだろう。数年間お疲れ様でした。一旦、コーチに戻って頂きたい。


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