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【セレッソ】 vs ジュビロ磐田(2024年J1リーグ第19節)

 今日のセレッソ大阪は雨の中、アウェイでジュビロ磐田と対戦。
 スタメンは下記公式Xの通り。ヴィトール・ブエノがベンチ外で、上門がスタメンに入っている。

 ゲームは、後半にジュビロが先制するもセレッソが追いつき、1-1のドローに終わっている。

ジュビロ磐田 1-1 C大阪

 立ち上がりは、セレッソのペース。
 序盤からコーナーキック2本を取り、その後もジュビロ陣内へ押し込む時間が続いたが、決定的なチャンスはなし。少しペナルティアーク付近でボールを繋ぎ過ぎたかという印象。

 一方のジュビロも、試合が進むにつれて徐々にボールを持つ時間が増え、2トップが間でボールを受けるか、もしくはシンプルにロングボールで裏を狙う展開。
 ただしその度にCB西尾が集中したカバーリングで立ちはだかり、決定機は与えず。

 結局、前半は両チームとも大きな好機を作れず、0-0で後半へ折り返し。

 そして後半は立ち上がりから、セレッソがジュビロの猛攻を受ける展開。
 47分のPAすぐ外からの、FWジャーメイン良の振り向きざまシュートを皮切りに、そこから立て続けに2本のコーナーキック。51分にはゴール目前で波状攻撃にさらされ、そしてそこで獲得されたコーナーキックから、ついに失点。
 CKのボールは一旦跳ね返したものの、PA外からジュビロDF松原が絶妙なコントロールショット。これがゴール隅を突く先制点となった。

 これで試合は、先制されると勝てないセレッソが、先制すると負けないジュビロに先制点を取られた形となった。

 さらに58分にはロングカウンターからピンチを迎えたが、最後のジャーメイン良のシュートは枠の外。今日のジャーメインは、前線でよくボールを収めるも、フィニッシュの精度だけが今ひとつだった。

 流れを掴みたいセレッソは、62分に上門に代えて柴山を、67分に奧埜に代えて渡邉りょうを投入と、立て続けに交代カードを切る。
 その効果は直後に現れ、67分に左サイド奥でボールを受けたCB舩木がダイレクトでグラウンダーのクロス。これに反応した渡邉がニアに走り込んでシュートを放つも浮かしてしまい、ボールはバーの上。
 ダイアゴナルでゴール前へ走り込むまでは100点だったが、FWなら決めてほしい絶好のチャンスだった。

 さらに71分には、柴山のスルーパスに抜け出したFWレオ・セアラが、PA内で後ろから倒され、PKかと確信したが、ノーホイッスル。
 個人的にはPKが妥当だと思ったし、選手たちも猛抗議したが、オンフィールドレビューもなくそのまま試合は続行。
 こういう時いつも思うのは、後日でも良いので主審やVARがどういう見解で判断を下したのか、公表して欲しいということだ。結果的にその見解が間違いだったとしても、理由が分かれば不承不承でも納得するファンは少なくないのではないだろうか。現状では、例えばこのシーンであれば、なぜ主審は笛を吹かず、VARも介入しなかったのか、永久に理解できないまま燻ってしまう。
 個人的にはVARという「システム」の導入は賛成だが、Jリーグでの「運用」はお粗末だと思っている。欧州の主要リーグの方が、もう少し納得感のある運用が行われていると感じるが、どうだろうか。

 さて試合に話を戻すと、その直後にセレッソが同点に追いつく。
 75分のコーナーキックの場面で、ルーカス・フェルナンデスの蹴ったボールに、レオ・セアラが頭で合わせた同点ゴールだった。競り合いながらのヘディングで簡単ではなかったはずだが、絶妙にゴール隅へ飛ばした技術は見事というより他ない。

 勢いに乗るセレッソは、79分にも良い位置からのフリーキックで決定機を迎えるが、残念ながらゴールには押し込めず。
 81分には相手のクリアーミスからレオ・セアラが、ジュビロPA内の角度のない位置からシュートを放つも、ここはGK川島がブロック。
 さらに85分のコーナーキックではショートコーナーを使い、クロスのボールにニアでCB西尾が頭で逸らしたが、奥にいたFW渡邉のヘディングは枠を捉えられず。
 87分の柴山のドリブルシュートは、GK川島がキャッチ。

 セレッソは88分に最後の交代カードを使い、カピシャーバと田中駿汰を下げてクルークスと平野を投入。最後までゴールを目指したが追加点は奪えず、1-1で試合終了となった。

 兎にも角にも、攻撃に厚みがないのが今のセレッソだ。セットプレーからしか得点の匂いがしない。
 シーズン序盤のSB登里がプレーしていた頃は今とシステムが違うこともあって、攻撃時に複数の選手が相手ゴール前に入っているシーンが多く、攻撃に迫力があった。
 翻って現在は、例えばカピシャーバがボールを持っても、ほとんどヘルプがない。そういう場面での形を、監督やコーチが選手たちへ授けていない、選手任せになっているということだ。

 ここ数年、毎年同じことが繰り返されている。すなわち、変に残留争いに巻き込まれないのでシーズン終盤に監督の続投が発表されるというパターンだ。
 流石に今季は、もう続投の発表なんてあり得ないと思うが。こんなフットボールで「リーグ優勝」なんて、まさしく寝言は寝てから言えと言いたい。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 5.5
失点はしたものの彼に非はなく、特別良いパフォーマンスだった訳ではないが、悪くもなかった。というか、あまり目立つシーンがなかったと言える。

DF
奥田 勇斗 6.0
現在のセレッソの唯一の希望。まだまだアイデア不足は否めないが、良いランニングやクレバーな判断が何度もあった。

鳥海 晃司 5.5
概ね安定していたが、終盤は運動量が落ちたのか、危ない対応も目についた。

西尾 隆矢 6.5
広い範囲で鉄壁の守りを披露し、何度もチームを救うカバーリングを見せた。間違いなく今季ベストの内容だった。

舩木 翔 5.5
安定感はあったが、凡庸というより他ないパフォーマンス。

MF
田中 駿汰 6.0 (89分 OUT)
知的なポジショニングが目立った。チームを勝たせることが出来なかったことだけが残念。

奥埜 博亮 5.0 (67分 OUT)
いつもほどの精彩がなく、ボールの繋ぎ役としても目立たず。彼にしては存在感が低かった。

上門 知樹 4.5 (62分 OUT)
レオ・セアラのシャドーとなるべきタスクをこなせず、ほぼ消えていた。裏抜けのチャンスは狙っていたが、スペースを見つけたりボールを引き出したりといった動きは、ほとんどなかった。

ルーカス・フェルナンデス 6.5
テクニカルなプレーとゴールへの推進力、献身的な守備。そしてCKからのアシスト。度肝を抜くようなプレーはないが、チームへの貢献度は計り知れない。

カピシャーバ 6.0 (89分 OUT)
以前のような突破力はないが、ボールを持ったときに相手に与える脅威はチーム随一。未だ舩木との連携がピッタリと行かないのは何故なのか。

FW
レオ・セアラ 6.5
気持ちでゴール隅へ飛ばしたかのような、見事なヘディングシュート。71分のシーンでPKを貰えなかったのは不運だった。

交代出場
柴山 昌也 6.0 (62分 IN)
流れを変えたいときに流れを変えてくれた。PK未遂となったレオ・セアラへのスルーパスも絶妙で、間違いなく及第点以上の働きだった。

渡邉 りょう 5.0 (67分 IN)
やはり本文でも触れた、入った直後の決定機は、せめて枠には飛ばして欲しかった。

ジョルディ クルークス  (89分 IN)
出場時間が短く採点なし。

平野 佑一 ー (89分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 4.5
ザ・無策。ビルドアップや攻撃の形に仕込みが見られないのが、ここ数試合ずっと続いている。クリーンシートは少なく、得点は再現性の低いものばかり。行き当たりばったりのサッカーは、指導者の力不足の証左だ。


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