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【セレッソ】 vs 湘南ベルマーレ(2024年J1リーグ第5節)

 今日のセレッソ大阪は、ホームで湘南ベルマーレと対戦。
 セレッソのメンバーは、香川がベンチ外となり、代わりにヴィトール・ブエノが初スタメン。その他ルーカス・フェルナンデスがスタメンに復帰し、クルークスがベンチ外となっている。

 ゲームは、今節もセレッソが先制し、追加点も奪って、2-0で三連勝を飾っている。

C大阪 2-0 湘南ベルマーレ

 立ち上がりこそ互角な内容だったが、徐々にベルマーレに押し込まれる展開が多くなり、11分には簡単に裏のスペースへのロングパスを通され、FWルキアンにシュートを許している。
 とにかくベルマーレは縦に速く、セレッソもそのペースに付き合わされて、入れ替わりに激しい前半だった。

 13分にはセレッソがレオ・セアラのポストプレーからチャンスを得るも、湘南は戻りも速く3対6の状況を作られ、シュートまで持ち込めず。
 15分にはルーカス・フェルナンデスが右サイドから入れたクロスのこぼれ球を、倒れながら奧埜がシュートを放ったが、湘南DF大岩が巧みにブロック。
 16分にはベルマーレがロングカウンターで4対4で決定機を迎えるも、最後のFWルキアンのダイレクトシュートは、何とかGKキム・ジンヒョンが足に当ててゴールを割らせず。

また21分には、ベルマーレのバックパスがズレてこれ以上ないくらいのビッグチャンスがセレッソに転がり込むが、レオ・セアラのプレゼントパスに対してカピシャーバとヴィトール・ブエノのふたりが被ってしまい、シュートを打つことさえ出来ずに終わってしまったシーンがあった。
 1シーズンに1度あるかないかくらいの相手のミスによる決定機だったが、戸惑うほどの大チャンスすぎてモノにできなかったような、そんな勿体無い場面だった。

 31分、クロスに合わせた湘南FWルキアンのヘディングシュートは、GKキム・ジンヒョンが弾き出すビッグセーブ。
 この辺りからしばらくはベルマーレがセレッソを押し込み、何度もコーナーキックを取られていた。
 しかしこの時間帯を乗り切ったセレッソは38分、最後尾のCB舩木からのロングパスを、SB毎熊がボックス内で受ける好機。しかしGKソン・ボムグンのブロックに遭って決めきれず。

 結局、前半は両チームとも少なくないチャンスを作るも、0-0で終了。
 ベルマーレはセレッソの両サイドを徹底的に蓋をして、走力を活かして前後へ激しく動き、概ね狙い通りのサッカーが出来ていたのだと思う。
 対するセレッソはベルマーレの落ち着かないサッカーに付き合わされ、いつになくロングパスを多用する雑なプレーが多かった。前半だけでいえば、間でボールを受けることの出来る香川の不在も響いたといえる。そもそもセレッソはベルマーレが4バックを敷いてくると予想していなかったような雰囲気もあった。

 そして後半、まずは53分に湘南に決定機。SB杉岡のクロスを、ファーサイドのMF鈴木雄斗がボックス内で受け、GKキム・ジンヒョンと1対1。
 湘南としては絶対に決めたい場面だったが、GKジンヒョンが身を呈してブロック。
 今日、何度もベルマーレの前に立ちはだかったGKジンヒョンのファインセーブの中でも、最も価値のあるプレーだったと思う。

 そして待望の先制点は59分。
 ヴィトール・ブエノのコーナーキックに対し、ファーサイドでSB舩木が頭で合わせたゴールだった。

 舩木はほぼフリーな状態でのヘディングであり、ある意味では呆気ない得点だった。

 この後ベルマーレは、64分に3人交代。小野瀬、奥野、畑をピッチへ。
 しかしその直後、カピシャーバのプレスからセレッソが好機を迎え、最後はGK目前からレオ・セアラがシュートを狙うも、GKソン・ボムグンに右足で弾かれ決められず。

 するとベルマーレは73分に、阿部も投入。
 セレッソもこのタイミングで、怪我明けのルーカス・フェルナンデスを下げて為田をピッチへ。為田は左へ入るため、カピシャーバが右サイドへ配置変換。
 さらに79分にはヴィトール・ブエノに代えて、北野颯太がIHというよりはシャドー的な役割を担って今季初出場。
 個人的にはビハインドの状況での北野には全く希望が持てないが、追加点が欲しい場面では、過去にも何度か仕事をしてくれている。

 するとこの小菊監督の采配がズバリ。
 80分に、セレッソ陣内の深い位置でベルマーレがオフサイドとなり、そのリスタートとなる間接フリーキックの場面。GKキム・ジンヒョンの蹴ったボールは、ポストプレーを試みたレオ・セアラの脇を抜けるような形になり、後ろから走り込んだ北野が胸トラップから裏へ抜け、あまり角度はなかったもののファー側のゴールポスト内側へ当ててネットを揺らす追加点を決めたのである。

 湘南としては得点が必要な場面でディフェンスラインが前寄りになっていた所を、後方から走ってきた北野が勢いそのまま胸トラップでボールを収めてしまったため、裏のスペースへの侵入を許してしまった形だ。
 また北野も、角度的にニアかファーいずれかの狭いコースを通すシュートが求められる状況だったが、きっちり決め切るあたりは流石FWである。

 この後は、セレッソもうまく時間を使いながら、危なげなく試合をクローズ。
 嬉しい三連勝となり、しかも開幕5試合で負けなしという好成績。4連勝と破竹の勢いを見せる町田ゼルビアに次ぐ暫定2位に浮上した形だ。
 前節も今節も、特に前半は対策されて思うようなフットボールではなかったハズだが、そうした試合でも先制点をマークし、勝利を収めることができたのは、大いなる成長である。今日に至っては、昨季まで全く期待できなかったセットプレーからの先制ゴールだった。得点パターンの多さは、そのままチームの強さに繋がる。
 振り返ると下位チームと対戦することの多かった開幕5試合だが、この勢いのまま可能な限り勝ち点を積み上げてくれることを願うばかりだ。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 7.5
まさに守護神。複数回のビッグセーブを見せてゴールを割らせず、クリーンシートをもぎ取った。今日のMOMは彼だろう。

DF
毎熊 晟矢 6.0
決して悪くはなく、ネガトラなども献身的だったが、現A代表プレーヤーとしては物足りなさが残る。

西尾 隆矢 5.5
CBが本職の彼としては、もう少し強固なパフォーマンスを期待したい。湘南FWルキアンを、ほぼファールでしか止められなかった。

舩木 翔 7.0
苦しい展開の中で絶大な効果を誇るセットプレーからの先制点。何度か鋭いロングパスも通しており、以前にも記した通り、SBよりCBの方が彼は武器になっている。

登里 享平 6.5
すでに対策されているので、開幕時ほどのインパクトはないが、それでも丁寧なポジショニングと修正でチームの勝利に貢献し、フルタイムで走り続けてくれた。

MF
田中 駿汰 6.5
危険なシーンで相手ボールを狩る場面もあり、アンカーらしい良い意味での地味さと安定感を誇っていた。

ヴィトール・ブエノ 6.5 (79分 OUT)
ちょっと評価が難しい。先制点をお膳立てするなど、間違いなく勝利に貢献したが、ボール非保持の際のポジショニングが曖昧だったり、イージーなパスミスも散見。あと、全体的に大味なプレーが目立ち、決定力のあるチームと対戦する際は、やや不安に感じる。ただ、巨木のようなキープ力は魅力的だ。

奥埜 博亮 6.5 (89分 OUT)
ヴィトール・ブエノとの連携は良好という段階ではなかったが、いつも通り気の利いたスペースに顔を出し続け、ピッチ上でチームの潤滑油となっていた。

FW
ルーカス・フェルナンデス 6.0 (73分 OUT)
怖さはあったが、チャンスを作ったシーンは多くなはかった。

カピシャーバ 6.0
ルーカスと同様、相手に脅威は与えていたものの、特筆すべきパフォーマンスではなかった。

レオ・セアラ 6.0 (89分 OUT)
前線でターゲットとなり続けたが、結果は残せず。65分の好機は決めたかった。

交代出場
為田 大貴 6.0 (73分 IN)
リードした場面での投入で、自分の仕事をよく理解したプレーに努めた。

北野 颯太  (79分 IN)
75分以降に出場した選手は「採点なし」と決めているが、言うまでもなく出場してすぐに決めた値千金の追加点は、チームの勝利を強固にする大きな意味をもつものだった。

上門 知樹 ー (89分 IN)
出場時間が短く採点なし。

渡邉 りょう ー (89分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 7.0
後半にテコ入れしてゲームの流れを引き寄せ、終盤に投入した選手が追加点を奪うという、ケチのつけ所のない采配だった。当ブログでは彼の手腕にずっと懐疑的だったが、こんな手のひら返しなら大歓迎だ。ヴィトール・ブエノのチームへのフィットを、早急に期待したい。


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