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【セレッソ】 vs 湘南ベルマーレ(2025年J1リーグ第2節)

 今日のセレッソ大阪は、今季初のホームで、湘南ベルマーレと対戦。
 開幕戦の大阪ダービーで大勝を飾っただけに、スタメンは下記公式Xの通り、前節のガンバ大阪戦と変わらぬ顔ぶれである。

 試合は、2点を先制されてその後1点は返すものの、1-2の敗戦に終わっている。

C大阪 1-2 湘南ベルマーレ

 前節の大阪ダービーを観れば明らかなように、パパス監督のフットボールは3バックのチームと相性が悪い。加えて、システム自体はシンプルで対策が取られやすいのも特徴だろう。
 なので十分な対策を仕込んでくると思われる湘南ベルマーレに対して、どのような二の矢・三の矢をパパス監督が仕込んでくるのか注目していたが、残念ながらベルマーレの圧をかい潜る策はあまり確認できなかった。

 ゲームは、立ち上がりからベルマーレがセレッソを押し込む時間が多かった。
 ただ大きなピンチはなく、セレッソとしては前半13分にフリーキックから得点チャンスを掴んだが、押し込めず。

 すると31分に、割とあっさり失点。セレッソPA内でボールをキープされ、後ろから走り込んできた湘南FW鈴木章斗が丁寧に落とされたボールをコントロールショット。MF香川の守備の意識も低く、鈴木章斗としてはまるで練習のようにさらっとフリーでゴールを決めたような形だ。

 この直後の33分にも左サイドから裏へのボールを通されて、湘南MF平岡にボックス内からシュートを許しているが、ここはGKキム・ジンヒョンがファインセーブで追加点は与えず。
 さらにその1分後にも、ベルマーレの伝統ともいえる人数をかけたロングカウンターによってセレッソゴールを脅かされ、何とかシュートはクロスバーとMF田中駿汰のブロックで防いだものの、追加点をとられてもおかしくないシーンだった。
 さらに44分にも、セレッソPA内でパスを受けたFW福田翔生が、3人をかわして至近距離からシュート。ここも幸運にもわずかに枠を外れて事なきを得たが、これもベルマーレとしては決めなければならない好機だった。

 このまま前半は、湘南の1点リードで終了。セレッソとしてはあと2点くらい取られていても何らおかしくない内容だった。

 そして後半、セレッソは阪田を下げて柴山を右サイドに配置してスタート。ルーカス・フェルナンデスは左WGへ。
 しかし50分に呆気なく失点。自陣でボールを奪って、左サイドを駆け上がりかけたFWラファエル・ハットンだったが、囲まれると軽く足を掛けられただけで粘りなく倒れ、ボールはすぐに前線へ送られ、またも鈴木章斗に決められてしまった。

 それにしてもこの2失点目の緩さは何だろうか。上の動画ではカットされているが、まずはラファエル・ハットンの乙女のようなか弱さでのボールロストが信じがたい。
 そしてCB進藤がシュートブロックに入れていないこと。そしてその進藤がシュートコースを切っているのに、GKキム・ジンヒョンがニアを抜かれていること。
 特にハットンとキム・ジンヒョンの対応は、到底J1スタメンレベルではない。猛省を促したい。

 いずれにしても2点ビハインドとなったセレッソは、そのすぐ後にラファエル・ハットンと香川を下げて、中島元彦とヴィトール・ブエノを投入。
 すると56分、フリーキックからCB進藤が頭で合わせて、1点は返した。

 その後、60分に三度、鈴木章斗にネットを揺らされるが、ここはオフサイドでノーゴール。
 62分には、湘南ボックス内の中島からの落としを、バイタルエリアから北野颯太がミドルシュートを放ったが、ここはベルマーレGK上福元のファインセーブにより得点ならず。

 74分にはルーカス・フェルナンデスに代えてチアゴ・アンドラーデ、さらに85分には奥田に代えて上門を投入し、3バックで前線を厚くするも、最後まで追加点は奪えず、1-2で試合終了。

 スコアは1点差だが、内容はもう少し差があったというのが、観ていた人の率直な感想だろう。
 「アタッキング・セレッソ」と言いながら結局、得点はセットプレーからの1点だけ。
 特に前半は巧みにビルドアップを封じられ、まともに前へ運べたシーンは実に少なかった。右SBの奥田にボールが渡った際に、マッチアップする湘南DF畑が猛然とプレスにくる時と来ない時が極端に分かれており、ベルマーレがきちんとスカウティングによってプレスのスイッチを落とし込んできたことが、容易に見てとれた。
 そもそも特に前半はセレッソがプレスに行って簡単にかわされるシーンが目につき、それはパパスセレッソこそ披露すべきプレーだろうと、心の中で突っ込みながら観戦していた。逆にセレッソは相手を十分に引きつける前にパスを出してしまい、ボールの受け手がフリーになる時間を削ってしまっていた。
 さらに球際で負けてボールロストするので、キープを期待して味方を追い抜くと即リスクに繋がり、そのために逡巡して攻撃に厚みがなくなるという負の連鎖。

 ま、ある意味では敗戦の原因は割とはっきりしているので、反省と監督による指導に期待したい。
 個人的には、少なくとも現時点では昨季までのお先真っ暗な敗北ではないので、まだまだ前向きに応援できると感じている。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 4.5
前半33分にファインセーブを見せたが、やはり2失点目の対応はいただけない。昨季の途中からずっと、もうパフォーマンスに劣化が見られるのは(本当に残念ながら)誰の目にも明らかだと思うので、そろそろ次世代のGKをスタメンに据えるべきではないだろうか。

DF
奥田 勇斗 5.0 (85分 OUT)
前節と同様、攻守ともに強度が不足。前への推進力は皆無に等しく、守備時のポジショニングも曖昧と言わざるを得ない。

進藤 亮佑 6.0
本文でも触れた2失点目の対応には満足できないが、意地の1点をもぎ取ってくれた。ゴール直後にボールを取りに行かず、ゴール裏へ回ってのアピールは不要なのでは?

畠中 槙之輔 5.5
結果的に決勝点となった2失点目の場面、彼のラインコントロールがどうなっていたのか、気になるところだ。

舩木 翔 5.5
色々とチャレンジしていることは理解できるし、それが必ずしも功を奏していないとしても、もう少し期待してみたいと思う。ただ現状では、攻守ともに相手に脅威を与えていないのは間違いない。

MF
ルーカス・フェルナンデス 5.5 (74分 OUT)
前節もそうだったが、どうも今季は仲間との連携が上手くいっていない印象。彼だけ昨季までのスタイルで動いているようなイメージだ。

香川 真司 4.5 (54分 OUT)
前節ベタ褒めした彼だったが、今節はほぼ褒めるところがないまま、交代を告げられてしまった。先制されたシーンで湘南FW鈴木章斗について行けないところが、彼のボランチとしての限界か。前半11分のルーカスへのクロスは、彼らしくない精度の低いもので、勿体なかった。

田中 駿汰 6.0
特に前半はディフェンス面で、かなりチームを助けていた。間違いなく今のセレッソは、彼が支えている。

阪田 澪哉 5.0 (HT OUT)
ザ・不完全燃焼。何よりも本人がそれを強く感じていることだろう。これをバネにした飛躍を願う。

北野 颯太 6.0
上福元にセーブされたミドルシュートは、実に惜しかった。同時に、前半43分にキッカーを務めたフリーキックでは、誰も触れずにゴールラインを割るというミスもあり、彼には1つ1つのプレーの精度を求めたい。

FW
ラファエル・ハットン 4.0 (54分 OUT)
前節このブログで「ボールが収まらなかった点は非常に気になるが、スタメン起用されたのには理由があるのだろう」と書いて、厳し目の採点(チーム内で最低点タイ)をしたが、今節も彼がなぜスタメン起用されているのか理解できずに終わった。粘りも足技もスピードも、どれも凡庸にしか見えないのだが。。

交代出場

柴山 昌也 5.0
(HT IN)

なかなか成長してくれないというのが率直な感想。サイドに張ってるのに不用意にオフサイドに引っかかったり、クロスの質が今ひとつだったり、ワンタッチで捌いたボールが味方に渡らずラインを割ったりと、細部でミスが重なり、彼自身も結果が残せないという、今まで見てきた柴山だ。「サッカーの神様は細部に宿る」のである。

中島 元彦 5.5 (54分 IN)
ボールにも絡み、気持ちも感じられた。少なくともハットンをスタメンにするくらいなら、彼を選ぶべきだろう。

ヴィトール・ブエノ 6.0 (54分 IN)
やはり期待できる選手だと思う反面、やはり彼はスタメンとしては起用できないプレイヤーであることも露呈したといえる。リスクが高すぎて、ビハインドの状況じゃないと怖くてピッチに立たせられない。

チアゴ・アンドラーデ  4.0 (74分 IN)
何が得意で何を期待すれば良いのか、さっぱり理解できない。残り少ない時間に投入された割にはハードワークせず、かといって効果的なポジショニングが光ったり、チームを助けるプレーがあった訳でもなく、一体なんのために彼はピッチに入り、そもそも何に期待して彼を獲得したのか。

上門 知樹 ー (85分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
アーサー・パパス 5.0
対策された場合の対策に期待していたが、今回はお預けとなった。少なくともその引き出しは持っていることを信じているが。


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