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【セレッソ】 vs ジュビロ磐田(2024年J1リーグ第34節)

 今日のセレッソ大阪は、残留争いに巻き込まれているジュビロ磐田とホームで対戦。
 スタメンは下記公式Xの通りで、前節と変わらぬ顔ぶれである。

 試合は、2点を先制された後に1点は返したが、1-2の敗北に終わっている。

C大阪 1-2 ジュビロ磐田

 スコアは、序盤に予想外の形で動いた。
 前半4分のセレッソのゴールキックの場面で、何を急いだかGKキム・ジンヒョンがゴールマウスを完全に空けた位置から蹴り、このボールがまだペナルティアーク付近にいた田中駿太の背中に直撃。こぼれたボールをジュビロFWジャーメイン良に蹴り込まれ、信じがたいミスでジュビロに先制点を献上してしまった。

 過去、何度もやらかしてきたキム・ジンヒョンだが、その中でも最大級のチョンボだろう。ベテランにあるまじき雑すぎるミスであり、今日の敗戦のいちばんの要因であることは疑いの余地もない。

 いずれにしても試合開始早々にミスから失点したセレッソだったが、今日はこの後も続々と拙いプレーを披露。キックの精度は極めて低く、判断ミスも散見され、何よりも数え切れないほどのパスミス。

 とはいえ、ジュビロは後ろから繋いでくるチームではなく、どんどんロングボールを蹴ってくるので、必然的にセレッソのポゼッションの時間も長く、そうなると少なからずチャンスは作れていた。
 惜しかったのは前半29分の、左サイド深くからMF喜田がクロスを入れた場面。FWレオ・セアラが頭で合わせようと走り込んだが、磐田DFリカルド・グラッサに身体を当てられ、シュートには持ち込めず。
 さらに44分には磐田ボックス内でFWルーカス・フェルナンデスから、ゴール正面のFW北野颯太がラストパスを貰い、ダイレクトでシュートを放つも、ボールはポストの右。FWならせめて枠には入れて欲しい決定機だった。

 こうして前半はジュビロの1点リードで折り返し。

 そして後半、開始早々の46分には波状攻撃を見せて磐田ゴールを脅かし、49分のフリーキックと50分のコーナーキックの場面でも惜しいシーンを作るが、いずれも決め切れず。

 こうして手詰まり感の出てきた中、62分にセレッソは選手交代。北野と奧埜に代えて、カピシャーバと上門がピッチへ。上門は奧埜のいたボランチ位置に入り、システムは大きくは変更せず。
 するとその直後、FWカピシャーバが左サイド深い位置から、ジュビロGKとDFの間を狙った鋭いクロスを供給。ゴール正面にいたFWレオ・セアラが走り込んだが間に合わず、チャンスはモノにできなかったが、そもそも中で待つ人が少なすぎるのではと感じたシーンだった。

 すると71分、上門の不用意なパスミスからボールを奪われ、ここからジャーメイン良が今日2点目となる追加点をマーク。

 先ほど触れたセレッソ好機の場面での、相手ボックス内の人数に比べると、ジュビロはエースのジャーメイン以外にも複数の選手がPA内に侵入していることが、お分かりいただけると思う。

 いずれにしてもこれでスコアは0-2に。
 この数分後、小菊監督は喜田と阪田に代えて、柴山と奥田を投入。CB田中駿太がややアンカー位置に上がる形となり、そして87分にようやくセレッソが得点。
 左サイドでボールを受けたカピシャーバがダイレクトでアーリー気味の鋭いクロスを入れ、中でレオ・セアラが合わせたゴールだった。

 しかしその後は、途中出場の奥田も先輩たちに習ってキックミスを披露。89分にCB進藤に代わって入ったFW山田も、後半アディショナルタイムに間抜けなオフサイドで時間を浪費してしまうなど、散々なパフォーマンス。

 しかしまさに試合終了間際に、磐田ボックス内で田中が倒され、セレッソはPKを獲得。
 もちろんキッカーはレオ・セアラだったが、ここはジュビロGK川島が完璧なセーブを見せて、同点弾は幻と消えた。
 その直後に試合終了のホイッスル。セレッソは4試合ぶりの敗戦となった。

 恐らくスカウティングでジュビロに対しては縦パスが入れやすいという分析があったのだろう。今日のセレッソは多くの場面で縦パスを狙い、それをレオ・セアラが1タッチで捌いてチームとして前進するシーンが何度か見られた。
 ただ今日のチームとしての狙いは、他にあまり見つけられなかった。開始早々、アホみたいな失点でゲームプランが崩れたというエクスキューズもない訳ではないだろうが、それにしても効果的な対策が見えてこなかったのが、やはり小菊監督らしかった。
 すでに今季限りでの退任が発表されているので、以前のようにストレスは溜まらなかったが、続投を選ばなったフロントの判断は間違っていなかったと、再確認するだけのゲームであった。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 3.0
彼が試合をぶち壊したことに疑いの余地はないし、言い訳の余地もないだろう。彼がこれまで数え切れないほどチームを救ってきてくれたことと今日の評価は、また別である。最低点以外に考えられない。

DF
進藤 亮佑 4.5 (89分 OUT)
何かが特に悪いということではなかったが、ポジションを空けたり、前線へボールを送る判断がしっくり来なかったりと、今ひとつな印象に終わった。

田中 駿汰 5.5
序盤は相手の攻撃の芽を摘むディフェンスが何度かあり、ジャーメイン良に気持ちよくプレーはさせなかった。後半アディショナルタイムのPK獲得も、大きな仕事だった。CBとしてスタートしても、途中で1列上げられる存在は、チームとしてもありがたい。

西尾 隆矢 5.0
良いプレーも少なくなかったが、全速で戻るべき場面でジョグしているなど、残念なシーンもチラホラ。ただし83分にはナイスなシュートブロックもあり。

MF
阪田 澪哉 4.5 (78分 OUT)
守備力がやはり課題だろう。若いうちにポジショニングをきっちりと学んで欲しい。

奥埜 博亮 4.5 (62分 OUT)
残念ながら、これといって称賛できるシーンが見当たらず。

喜田 陽 4.0 (78分 OUT)
繰り返されるパスミスと寄せの甘さ、そして不用意なファールと、集中力に欠けるプレーばかり。今日のセレッソを象徴する選手だった。

為田 大貴 4.5
特に悪い点はなかったものの、相手に脅威を与えていたとも言い難い。ただしカピシャーバとの縦関係は、意外と悪くない。

FW
北野 颯太 5.0 (62分 OUT)
前半終了間際の決定機は決めたかったが、トータルでは悪いパフォーマンスではなかった。

ルーカス・フェルナンデス 5.0 (64分 OUT)
なんというか、いつものように攻守に献身的に走り、鋭いドリブルも見せ、相手にイエローカードを与えるなど、チームに貢献したはずなのだが、どうにも少しチグハグだった印象が否めない。恐らく味方との連携に物足りなさを感じたのだと思う。

レオ・セアラ 5.5
チームとしての勝ち点よりも、彼の得点王のために、PKは成功させて欲しかった。

交代出場
上門 知樹 4.0 (62分 IN)
2失点目の起点となるパスミスや、80分のフリーキックでのお粗末な枠外シュートなど、低調なパフォーマンスに終始。いったい何のためにピッチに入って来たのか。特に2失点目に自らのミスに対して猛ダッシュでカバーに行かず、ジョギングで戻って来る姿勢は到底、看過できるものではない。

カピシャーバ 5.5 (62分 OUT)
ピッチにいれば確実に存在感を発揮する。今日も1アシストを記録。

柴山 昌也 ー (78分 IN)
出場時間が短く採点なし。

奥田 勇斗 ー (78分 OUT)
出場時間が短く採点なし。

山田 寛人 ー (89分 IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 4.5
今日に限っては選手のプレーも酷かったので、監督に非があるのか微妙だが、直近の数試合の相手のようにボールを繋いでこないチームには、効果的な圧をかけられないことを露呈。やはり引き出しが少ないと言わざるを得ない。


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