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【セレッソ】 vs 北海道コンサドーレ札幌(2023年J1リーグ第7節)

 今日のセレッソ大阪は、ホームで北海道コンサドーレ札幌と対戦。
 スタメンは下記公式Twitterの通りで、ベンチ外となった毎熊に変わり、カピシャーバが右サイドに起用されている。

C大阪 2-3 コンサドーレ札幌

 立ち上がりは両チームともセーフティなプレーが多く、イージーなロングキックが目立った。しかしスコアは序盤から動く。
 前半5分、コンサドーレのスローインで、完全に裏をとられるセレッソDF陣。少年サッカーのコーチをしていた時に「スローインはオフサイドないぞ。基本的にピッチ外に出たボールをピッチに戻すプレー(ゴールキックやスローイン)には、オフサイドはないと覚えて」と小学生たちに教えてたが、プロにも教えて欲しいものだ。
 そして自陣深いサイドで相手ボールホルダーを二人で囲みながら、狭いところを縦に突破されてボックス内まで侵入を許し、マイナスのクロスにフリーで合わせられてゴールへズドン。
 絵に書いたような『安い失点』である。

 以前から、CB鳥海は90分の間にだいたい1度はやらかすとこのブログで指摘していたが、今日は開始5分で炸裂してしまった。こんな状況で突破されたら、そら失点するわ。

 しかしその数分後、コンサドーレのペナルティエリア内でボールを受けたFWレオ・セアラが足を引っ掛けられてPKをゲット。これをレオ・セアラ自ら決めて、ゲームは振り出しに。

 ところがその直後、札幌MF金子のクロスに、FWキム・ゴンヒが上手くDFのヨニッチと松田の裏をとってワンタッチで合わせ、再びコンサドーレが1点リード。(後にFWキム・ゴンヒは触れていないとの判断で、金子のゴールに認定)
 それにしても、もともとセンターサークル付近でセレッソがボールの扱いを誤ったことから始まったコンサドーレの得点であり、『やっすい失点』その2である。

 ちなみに90分を通して、コンサドーレMF金子には、何度もクロスを許していた。

 その後、24分にはコンサドーレMF浅野に裏へ抜け出されてネットを揺らされたが、ここはオフサイド判定となってノーゴール。
 43分にも裏へのパスを通され、DF中村がキーパーの至近距離からシュートを放ったが、ここはGKキム・ジンヒョンがセーブ。

 こうしてコンサドーレ札幌の1点リードで迎えた後半、先に点を獲ったのはセレッソ。
 60分にバイタルエリアでボールを受けたMF香川がボックス付近まで運んで相手を引きつけてから、サイドのMFカピシャーバへパス。そしてカピシャーバがクロスを入れ、ファーサイドに走り込んだFWレオ・セアラが頭でゴールへ叩き込み、再び同点に。

 ところがまたあっという間に失点。62分の札幌のコーナーキックの場面で、DF福森の蹴ったボールに、DF田中が頭で合わせたゴールだった。

 リプレイを観る限りでは、FWレオ・セアラにニアで触って欲しかったし、ニアポスト付近にいたMF中原がわざわざゴールマウスを空けるように立っているのも理解できない。

 ともかくまたまた1点を追う状況となったセレッソ。65分にMF鈴木徳真に代えてFW加藤陸次樹を投入し、ここからしばらくの間、猛攻を仕掛けることができたが、得点には結びつかず。
 80分には、リーグ戦デビューとなるMF阪田澪哉をピッチへ送り込んだが、なかなかチャンスメイクも出来ずにタイムアップ。
 2−3での敗戦となった。

 序盤に先制され、その後2度追いつくも直後に追加点を許すという展開で、90分のうちのほとんどの時間がビハインドというゲームだった。それだけに苦しい試合だったとは思うが、嫌になるほどチームとしての練度の低さが垣間見えた。
 このブログでは何度か小菊監督のフットボールを「部活サッカーの延長」と批判したことがある。今日の試合もまさにそうだった。
 そもそもスカウティングはどうなっているのだろうか。相手がどのチームでも、特に個別対策のないまま臨んでいるようにしか見えない。ペトロヴィッチ監督という、比較的特徴のあるシステムで来るコンサドーレに対しても、「この間、割と上手くいったので今日もこのあり方で」といった安直な雰囲気でゲームに望んでいるようにしか見えないが、どうなのだろうか。
 昨シーズン最終節の後、このブログの寸評で、

 個人的には一旦、小菊さんをコーチに戻して、戦術に長けた監督を招聘したほうが良いと思う。これは小菊さんを大切に扱いたいからなのだが、もうこの辺りはどうにもならないだろう。
 お隣のガンバ大阪で、レジェンドである宮本恒靖氏がズタボロに使い古されてシーズン途中で解雇された事態が、来季のセレッソで起こらないよう祈るのみである。

 と書いているが、現状では嫌な予感に近づきつつあるように感じる。
 今季のJ2への降格が1チームという特殊なレギュレーションのお陰で、あまり不安にならずに試合が観られるという情けない状態になりそうな今季序盤戦である。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 5.0
3失点だが、いずれも防ぐのは難しいだろう。それよりも2〜3度、果敢なブロックでゴールを防いでくれたシーンのほうが記憶に残っている。ただし前節もそうだったが、彼のミドルレンジのキックは狙われていた。

DF
松田 陸 5.0 (88分OUT)
前半33分、ほぼフリーの状態で上げたクロスが、誰も触れずにラインを割って、相手ゴールキックになるという、久しぶりに低レベルのクロスを見せてくれた。

マテイ・ヨニッチ 5.0
ボールウォッチャーになっているシーンが散見されたが、チームとしてのシステム設計に欠点があるのだろう。

鳥海 晃司 4.0
1失点目、MF浅野の突破を許したのは痛恨。DFとして絶対に抜かれてはいけない場所だ。

山中 亮輔 5.0
フリーキック、コーナーキックともに相手に脅威は与えられず、守備でもMF金子のクロスを止められず。

MF
カピシャーバ 5.5
前半は球離れの悪さが目についた。また監督の指示なのか、前半の右サイドではあまり幅をとらず、窮屈なオフェンスになっていた。左サイドまで流れてボールを受けるシーンもあったが、後半からは為田に代わって左に移り、レオ・セアラの2点目をアシスト。

鈴木 徳真 4.5 (66分OUT)
2失点目に大いに関与し、また前半アディショナルタイムにイエローを貰っていたこともあってか、後半の早い段階で交代を告げられた。

奥埜 博亮 5.5
彼らしいチームを助けるプレーが多く、鈴木徳真がベンチへ下がってからはボランチとして奔走したが、チームを勝利に導くには至らなかった。

為田 大貴 5.0 (HT OUT)
前半の終わりころに肩を痛め、ハーフタイムで交代。軽症であることを祈りたい。

香川 真司 5.0
すっかりフル出場要員になっている。簡単にボールを奪われないキープ力はまだ健在で、攻撃の起点になることが多かった。ただ前半アディショナルタイム、GKキム・ジンヒョンからのロングボールを前線でMF為田が競り、こぼれ球をボックス内でフリーでシュートを打ってGKク・ソンユンに阻まれた好機は、決めて欲しかった。

FW
レオ・セアラ 7.0
ひとり気を吐き、2試合連続となる2ゴール。周りのサポートも少ない中、前線で身体を張っていた。彼がセレッソでも一定以上の活躍ができると分かってきたことが、今日の試合の唯一の収穫である。

交代出場
中原 輝 5.0 (HT IN)
オフェンスに関してはある程度、効いていた。もう少し味方のフォローがあれば、もっと効果的な活躍ができるはずである。

加藤 陸次樹 5.0 (66分IN)
彼が入ってから、攻撃にリズムと圧力が加わった。間でボールを受けるポジショニングも良く、出来れば2-2の時点でピッチに入れて欲しかった。

阪田 澪哉 ー (80分IN)
出場時間が短く採点なし。

進藤 亮佑 ー (88分IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 4.0
4-1-2-3と4-4-2を使い分けるとか、そんな何かやってる風の采配は要らない。何度も簡単に裏をとられ、何度も簡単にクロスを上げられるディフェンスでは、なかなか勝ち点は積めない。一体、彼はユン・ジョンシンとロティーナから、何を学んだのだろうか。


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