今日のセレッソ大阪は、アウェイで湘南ベルマーレと対戦。
湘南は下位に沈んでいるとはいえ現在、2連勝中。そしてセレッソも前節の浦和レッズ戦で今季初の連勝を飾っており、互いに3連勝をかけた一戦となった。
スタメンは下記公式Twitter の通り。前節からは、CB西尾に代わって鳥海がスタメン入りしただけで、連戦でもほぼ変わりなしである。
明治安田生命J1リーグ第16節
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) May 29, 2022
5/29 15:00 KICK OFF⚽️
湘南ベルマーレ × #セレッソ大阪
🐺🌸STARTING LINEUP🌸🐺
キックオフ迫る!
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詳しくは👇https://t.co/4lidbNYqJV pic.twitter.com/311as9lJR2
C大阪 2-0 湘南ベルマーレ
立ち上がりは、湘南ベルマーレがほとんどプレスを掛けてこないため、セレッソがボールを握って楽に相手陣内まで運べる展開。
5分には早くも決定機を迎え、相手のミスからMFパトリッキがPA内までボールを運んでシュートまで持ち込んだが、ここは湘南GK谷の好セーブでゴールならず。
しかし今日のセレッソは比較的早い時間帯に先制する。湘南のビルドアップ時にDF舘が左タッチライン際にいたDF杉岡に出したパスが弱く、狙っていたMF毎熊がボールを引っ掛けてFW清武とワンツーでサイドを駆け上がる。そして1トラップからPA内に柔らかいクロスを上げ、走り込んだFWアダム・タガートが頭で流し込んで先制ゴールとなった。
🌸🐺ゴールハイライト🐺🌸
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) May 29, 2022
2022/5/29(日)2022明治安田生命J1リーグ 第16節
18分 #アダムタガート
高い位置で相手のパスをカットした #毎熊晟矢 選手が #清武弘嗣 選手とのパス交換からクロスを上げる。中央へ走り込んだタガート選手が頭で合わせ先制ゴール⚽️#セレッソ大阪 pic.twitter.com/Gcime3XKgl
湘南からするとDF間のパスでボールを奪われ、あっという間にショートカウンターで仕留められてしまった、悔やまれる失点だったと思う。
一方セレッソからすると、MF毎熊のピンポイントのクロスに、しっかりと頭でゴール隅に流し込んだFWアダム・タガートの決定力が光る先制シーンであった。
この先制シーンまでの湘南は観ていて何を狙っているのかよく分からなかった。前線までプレスに来ない割にはそれほど陣形はコンパクトではなく、どのように守ってどのように点を狙うのか、DAZNで観ている分には理解出来なかった。
しかし飲水タイム後からベルマーレが反撃開始。
33分にセレッソPA内でボールを受けたFW町野が、ターンしてシュート。ボールはポストに直撃して失点は免れたが、狭い中で簡単にターンを許してシュートされたCB鳥海は、大いに反省すべきプレーだったと思う。
さらに43分にはMF毎熊が、PAすぐ外で不用意なファールからフリーキックを与え、再び湘南FW町野が直接ゴールを狙うピンチ。しかしここもバーに救われ、セレッソとしては1点リードで後半へ折返しとなった。
そして後半、立ち上がりは前半の終盤の勢いのまま湘南のペース。特にセレッソの間のスペースを上手く使うことで、効果的にボールを動かしてきた。
60分には湘南MF畑が右サイドからクロスを上げ、ファーサイドでMF石原がシュートを狙うピンチがあったが、上手くミートは出来ずボールはゴールの枠外。
またこの辺りから暑さもあってか、セレッソは重心が後ろに下がり、ベルマーレの攻撃を受ける時間帯が続いた。
そんな中、67分にはGKキム・ジンヒョンのスローの場面で、自陣へジョギングで下がろうとする湘南MF畑に向かってボールを投げてしまう信じられないミスが発生。
一気にショートカウンターを受けたものの、シュートまでは持ち込ませずに事なきを得たが、前節にも年イチというべき大チョンボをしたばかりのジンヒョンなので、ベテランとしてこのような軽率すぎるミスはいい加減、勘弁して欲しいというのが率直な感想だ。
またここから終盤にかけて、セレッソとしては耐える時間帯が続くことになる。
前半はFWアダム・タガートが降りてきてワンタッチでボールを捌くなど、ビルドアップに貢献していたが、65分に交代で入ったFWブルーノ・メンデスは、前線にポジションをとる割にはボールが収まらず、こぼれ球をベルマーレに回収されるという悪循環だった。
加えて、右サイドに相手を引きつけて、左でフリーになったSB山中にボールを預けるという、前半に何度も再現された攻撃パターンも、後半はほとんど観られなくなった。
こうして87分あたりの湘南のコーナーキック3連発を含め、終盤には幾度となくCKを与えたが、CBヨニッチを中心になんとかゴールは死守。
するとアディショナルタイムに入った93分、MF奥埜のクリアーボールを途中出場の右SH中原が懸命に追い、湘南PA脇まで出てきてボールを拾ったGK谷にもプレス。するとGK谷のキックは中途半端になって、ボールはバイタル付近にいたFW加藤の足元へ。加藤は迷わず無人のゴールへシュートし、GK谷の戻りも間に合わず、セレッソの追加点となった。
🌸🐺ゴールハイライト🐺🌸
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2022/5/29(日)2022明治安田生命J1リーグ 第16節
90+4分 #加藤陸次樹#中原輝 選手が右サイドを突破、タッチが大きくなるもチェイスを続け相手GKのクリアミスを誘発。ボールを拾った加藤選手が左足で冷静に流し込み、勝利を決定付ける追加点を奪取⚽️#セレッソ大阪 pic.twitter.com/P6eAZ63tXy
これでセレッソは3試合続けて、リードしたまま迎えた終盤に決定的な追加点を奪うことに成功している。
そしてこのまま 2-0 で試合は終了。セレッソは3連勝となった。
前節も今節も、終始相手を圧倒しての 2-0 での勝利ではない。しかしいつも言うように、大事なのは内容ではなく結果だ。
それに、厳しい時間帯を耐えて、最後に相手の息の根を止める追加点を奪えるのは、これはこれで巧みな試合運びである。勝負強いと言っても良い。
前節にようやく今季初の連勝を飾ったセレッソだったが、今節で約1年ぶりの3連勝。しかも2試合連続のクリーンシートだ。
これで暫定ながら5位まで浮上。下位チームとの対戦が続いたとはいえ、直近5試合で4勝を挙げているJ1チームは、セレッソだけだろう。
ここで一旦、リーグ戦は中断期間に入ってしまうが、このままの勢いを維持したまま、後半戦で優勝争いに絡んでくれると、これほど嬉しいことはない。
選手採点(セレッソのみ)
GK
キム・ジンヒョン 4.5
2試合連続のありえないミス。フィードも不安定で、水準以上の採点はつけられないが、合計10本に到達した湘南のコーナーキックには良い対応をした。
DF
松田 陸 5.5
前節と同様、特筆すべきプレーはなかったし、やや判断ミスとも思えるシーンもあったが、連戦が続く中でよく走って勝利に貢献。
鳥海 晃司 5.0
すでに述べた、前半33分に湘南FW町野のPA内でターンとシュートを許した場面での対応は、到底看過できない稚拙なものだった。失点には至らなかったが、苦い教訓として今後に活かして欲しい。
マテイ・ヨニッチ 6.5
身も蓋もないことを言うようだが、彼さえいれば単なるボールの放り込みには、概ね耐えられる。今日のクリーンシートは彼の守備力の賜物であり、今のセレッソの好調ぶりと昨季の低調ぶりは、間違いなく彼の在不在が影響している。果たしていつまでセレッソにいてくれるのか。
山中 亮輔 5.0 (70分OUT)
連戦の疲れもあってか、今日の湘南で最も厄介な選手だったMF畑に、何度もクロスを上げられていた。
MF
毎熊 晟矢 6.5 (82分OUT)
先制シーンでボールを奪ってアシストを決めるなど、今節もしっかり結果を残した。中原との健全なポジション争いで、セレッソに極めて大きい貢献をしている。
奥埜 博亮 5.5
彼にしては全体的にプレーがやや雑で、トラップが少し大きくなった場面なども散見された。ただし序盤の、FW清武との連動した上下関係は実に流麗で見事だった。
原川 力 6.0
ビルドアップ時の気の利いたポジショニングは、いつも以上に丁寧で光っていた。いやホント、今日の彼の動きは素晴らしかったと思う。
ジェアン・パトリッキ 5.0 (46分OUT)
前半5分と22分の好機の、どちらかは決めたかった。また今日の試合では、彼の速さの活きる場面がほとんどなかったように感じた。
FW
清武 弘嗣 6.0 (82分OUT)
やはり一人だけ別格のプレー。視野の広さと判断の早さが相変わらず驚異的で、何度もベルマーレに脅威を与えていた。
アダム・タガート 6.5 (65分OUT)
直近3試合で2得点。再びオーストラリア代表に選出された決定力が、ようやくセレッソでも観られるようになった。W杯最終予選プレーオフでの活躍を、心から祈りたい。
交代出場
為田 大貴 5.5 (46分IN)
前節でも述べたように、ジュビロ磐田戦の一発レッド(退場)以降は、ほぼ安心して観ていられるようになった。自分に求めらているプレーを、淡々とこなしている印象だ。
ブルーノ・メンデス 5.0 (65分IN)
もう少しボールを収めて欲しいというのが本音である。
加藤 陸次樹 ー (82分IN)
試合終了間際、貴重な追加点を決めた。
中原 輝 ー (82分IN)
献身的なランから、試合を決める加藤の追加点を演出。
舩木 翔 ー (87分IN)
出場時間が短く採点なし。
監督
小菊 昭雄 6.5
このブログでは彼の手腕に対し懐疑的だったが、5位まで浮上したとなると、手のひらを返すしかないだろう。戦術云々というよりは、選手の起用方法、効果的なチーム内競争を起こして結果を出しているような手法だろうが、経過はどうでもいい。5戦4勝は見事である。
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