本ページはアフィリエイトによる収益を得ています

【セレッソ】 vs 浦和レッズ(2022年J1リーグ第15節)

 今日のセレッソ大阪は、ホームで浦和レッズと対戦。
 スタメンは下記公式Twitter の通り。

 前節からはCB鳥海に代わって、西尾がスタメンに復帰。それ以外はすべて、前節と変わらずだ。
 勝利したメンバーを続けて次節に起用するのは、小菊監督に限らずJリーグでは一般的である。そして今日、選手たちもその期待に応えるかのように 2-0 で勝利を飾り、今季リーグ戦初の連勝となった。

C大阪 2-0 浦和レッズ

 立ち上がりは両チームとも、ボールホルダーに素早く寄せる、締まった展開。
 ただ、前半の前半はややセレッソのペースかなとも感じたが、前半の後半は前線のプレスがハマらなくなり、圧倒的にレッズがボールを握る流れとなった。

 そんな中、23分にはGKキム・ジンヒョンの蹴ったボールが正面にいた浦和MF小泉に当って、あっという間にゴールを奪われるという、信じられないミスが発生。しかしここはVARでオフサイドの判定となり、ゴールは取り消し。
 年に一度はやらかすキム・ジンヒョンだが、少なくとも今日の大チョンボはノーゴール判定となってラッキーだった。

 その直後の26分にも、少ない手数でセレッソゴールまで迫る速攻を受けた、最後の浦和FWシャルクのシュートはポストに嫌われ、セレッソとしてはまたもや幸運によって失点を免れた。
 以前からうすうす感じていたが、小菊監督は持ってる人だと思う。

 浦和レッズはとにかくボールを動かして、縦速攻とサイド攻撃を使い分けるフットボールだ。
 ボールを止めないスタイルはなかなか流麗で厚みと迫力があり、素直に観ていて楽しいサッカーをしていると思う。
 ただ勿論、その結果として点が決まらなければ意味がない。今日の試合を観ても、ゴールに至るまでのどこかで1つ、何かしらのズレがあり、ネットを揺らすことが出来ていない。そのズレとは、タッチが1つ多かったり、パスがズレたり、動き出しが一瞬遅かったりと様々だろうが、この辺りが今季のレッズが勝ちきれない要因なのかなと感じながら観戦した。

 ともかくセレッソは劣勢に立たされながらも、0-0 で後半へ折返し。
 そして先制につながったのは61分のシーン。センターサークル付近でパスを受けたMF清武が、胸トラップで前を向いて、すぐさま斜め左のスペースへボールを供給。この時、発端となったパスを受けたMF清武は中央で完全にフリーであり、ボールホルダーに対して数的有利を作ろうとするレッズの欠点が出た場面だった。
 とにかくその清武から左前のスペースに出されたボールを拾ったのは、左SBの山中。ここで山中が1トラップからクロスを上げたが、ブロックに入った浦和MF関根の手にボールが当たり、PKの判定。
 これを清武がきっちり決めて、セレッソが先制する形となった。 

 追う展開となった浦和レッズは、当然ながらオフェンスに比重を置いてくるが、セレッソも粘り強く対応し、ゴールラインは割らせない。
 そして徐々に残り時間が少なくなってくると、前掛りになった相手をひっくり返して追加点を奪うチャンスだ。前節の大阪ダービーも同様だったが、今節もその試合終了間際の追加点が炸裂する。
 88分のセレッソのビルドアップの場面で、浦和のプレスによってCB西尾がアバウトに蹴った前線へのボールが起点となった。
 中途半端なバウンドとなったボールが結果的に味方と相手の一人ずつの頭上を超えることになり、前線でそれを拾ったFW加藤陸次樹が前を向き、右側を駆け上がっていたMF毎熊へパス。毎熊は1トラップしてから右足を振り抜き、ゴール左にボールを沈める追加点となった。
 あの角度で左から相手が迫っているにもかかわらず、針の穴を通すようなコントロールでファーサイドを狙った、実に質の高いシュートだった。
 こういうのを決定力というのだろう。決めるべき時に決める、そして試合を決定づける、貴重なゴールだった。

 こうして試合は 2-0 でセレッソが勝利。
 リーグ戦では今季初の連勝であり、劣勢に立たされた中でも全員が粘り強く対応してクリーンシートで終えた、意味のある1勝となった。
 いつも言うように、内容よりも大事なのは結果だ。今日の浦和レッズを観ていて、つくずくそう思った。
 ただ、もし仮に何か1つだけ今のセレッソに注文をつけることが出来るならば、もう少しコーナーキックからの得点パターンを考えて欲しいと思う。今季のセレッソのCKからは、まったくといって良いほど得点の匂いはしないし、実際に決まらない。ソウザのような速くて曲がって落ちる軌道のボールは望むべくもないが、必要以上にファーサイドを狙って相手に先に触られるCKを、なぜこれほど繰り返すのか不思議で仕方がない。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 5.5
やらかしはあったが、運にも助けられ、クリーンシートで勝利。ただ相手CKでのハイボールの処理などは見事だった。

DF
松田 陸 5.5
特筆すべきプレーはなかったが、やるべきことは淡々と過不足なくこなした。

西尾 隆矢 6.5
コンディション不良からの復帰だが、文句なしのパフォーマンス。

マテイ・ヨニッチ 6.5
つまるところヨニッチと西尾がいれば、ある程度の攻撃は跳ね返せると再確認する90分だった。サイドへのヘルプも速く、最近のセレッソの粘りの一因は彼にある。

山中 亮輔 5.5
前半から身体が重そうで、51分にはPA内の絶好の位置でボールを受けたが、シュートは枠外。ただしPKを獲得するなど、大いに勝利に貢献した。

MF
毎熊 晟矢 6.5
セレッソサポーターに歓喜をもたらした感動の追加点。前節といい今節といい、セレッソに来てくれてありがとうと言いたい。

奥埜 博亮 6.5
前節、圧倒的な存在感を放ったが、今節は縁の下の力持ち的な働きのオンパレード。前線で攻撃に厚みを加えながら、浦和の攻撃を最後尾で間一髪防ぐなど、神出鬼没で効果的なプレーの連続だった。攻守の範囲の広さが驚異的。

原川 力 6.0
奥埜がやるべき事は遠慮なく奥埜に任せ、チーム全体をうまく操作した。

ジェアン・パトリッキ 5.5 (70分OUT)
山中と同様、前半は身体が重そうだったが、なぜか後半に入って元気に。相手のパスコースを消すクレバーな位置取りや、献身的なディフェンスが光った。

FW
清武 弘嗣 6.5 (85分OUT)
やはりポテンシャルの高さは別格で、視野の広さは群を抜くレベル。PKも危なげなく決めた。

アダム・タガート 5.5 (60分OUT)
2試合連続ゴールを期待したが、力強さに欠けてなかなかシュートまで持ち込めず。もう少しボールを収めてくれると、チームも楽なのだが。

 

交代出場
北野 颯太 5.5 (60分IN)
相手の嫌がるプレーが出来る選手ではあるが、そろそろ結果が欲しいというのが率直なところだ。

為田 大貴  5.5 (70分IN)
ジュビロ磐田戦の一発レッド(退場)でチームに迷惑を掛けてから、良い意味で慎重になり、彼の欠点だった思慮の浅いプレーは、ほとんど観られなくなった。75分のヘディングシュートのシーンは、丁寧に行き過ぎて、ちょっと勿体なかった。

加藤 陸次樹 ー (85分IN)
試合終了間際の貴重な追加点をアシスト。短い出場時間ながら、チームの勝利に貢献。

 

監督
小菊 昭雄 6.0
前半のうちにイエローカードを貰ったSB山中を最後まで代えずに使い続けるなど、勇気を持った選手采配が功を奏した。

 

↓ コメントはこちらへ ↓

タイトルとURLをコピーしました