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【セレッソ】 vs 川崎フロンターレ(2022年J1リーグ第6節)

 

 今日のセレッソ大阪は、J1リーグ連覇中の王者、川崎フロンターレとアウェイで対戦。
 恐らくほぼ全てのJリーグファンの予想を裏切り、なんとセレッソが4点を先取。終盤に1点を返されるも、4-1 というセレッソの快勝で試合は終わっている。

川崎フロンターレ 1-4 C大阪

 セレッソは、加藤と山田が2トップで、左SBに山中。そして2年ぶりにセレッソに復帰したDFヨニッチがついにスタメン復帰し、2CBの右に入った布陣である。

 立ち上がりは両チームとも、攻守の切り替えの速い締まった展開。
 今日のセレッソのサッカーは分かりやすく、全員で守ってボールを奪い、攻撃にも人数をかけて川崎ゴールへ迫っていた。とにかく相手のボールホルダーを自由にプレーさせないというチームとしての強い意思が感じられ、少なくとも今節に関してはそれが奏功した内容だった。
 もちろん1列目と2列目の選手にはかなりのハードワークが求められる内容なので、5人交代制の今でこそ採用できるプランだともいえる。

 ともかく試合をリードしたのはセレッソ。
 前半11分、フロンターレ陣内でボールを奪ってカウンターを仕掛け、FW山田がシュート。このシュートはブロックに入った川崎DF山村の足に当たってゴールポストに向かったが、跳ね返りのボールがファーサイドに走っていたMF乾の前に転がり、難なく押し込んで先制。
 起点となったボール奪取の場面は、FW加藤のフォアチェックから始まっており、まさにチームとしての狙いがハマった先制シーンである。

 しかしここからまさかのゴールラッシュが続く。
 2点目は27分、左サイドでボールをつないでフロンターレ陣内へ攻め込んだセレッソは、SB山中が中央に向けて真横のパス。これをバイタルで受けたMF中原が数人を引きつけてから、左横を駆け上がるMF乾にスルーパス。
 これを乾が冷静に決めて、今日2点目となった。

 さらに前半の内にもう1点。
 35分にフロンターレの攻撃を凌いだセレッソが、ややアバウトにボールをクリアー。
 これに対しセンターライン付近でフロンターレDF谷口と上手く入れ替わったFW山田が、ドリブルで川崎PAまで迫り、ゴール隅へボールを沈めた3点目だった。
 前半はこのままセレッソの3点リードで折り返し。


 後半、フロンターレは頭から一挙4人を入れ替え。それが功を奏したのか、50分にはFWマルシーニョがクロスバー直撃のシュート。さらに56分にも、左サイドのマルシーニョから中央のFW知念に良質なクロスが入る好機。しかしここでのシュートが枠外に終わると、流れは再びセレッソに。
 58分には、FW山田が裏に抜け出して川崎GKチョン・ソンリョンと1対1となる決定機。
 ここはGKのブロックで防がれてしまったが、67分にはそのFW山田がチーム4点目となる追加点。相手のパスミスをカットしたセレッソMF中原が、左サイドの新加入MFパトリッキへボールを預け、パトリッキは左奥のスペースへ走るMF原川へパス。原川はこれをワンタッチで中央へ入れ、FW山田がそのままニアを抜くシュートを決めてチーム4点目をマーク。
 山田のシュートは簡単なものではなかったと思うが、この辺りはさすがフォワードといえるプレーだった。

 試合はその後、85分に川崎FWマルシーニョに1点を返されるが、そのままセレッソの3点リードで終了。
 5-0 になっていてもおかしくないチャンスも大いにあったので、出来ればクリーンシートで終えたかったが、それは欲張りというものだろう。王者フロンターレ相手に、4-1 で勝利を飾る申し分のない一戦であった。

 

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 6.5
90分を通して安定したパフォーマンス。ベテランらしいプレーの連続で、安心して観ていられた。

DF
松田 陸 6.5
クロスの精度がやはりイマイチだったが、効果的なアップダウンを繰り返し、また今日のフロンターレで最も厄介な選手だったFWマルシーニョを90分間ケアしていたことを考えると、1点を許したとはいえ十分な働き。

西尾 隆矢 6.5
途中、足を痛めたシーンではヒヤリとしてが、無事に試合終了までプレーを続けた。川崎FWレアンドロ・ダミアンを自由にさせず、チームの勝利に貢献。

マテイ・ヨニッチ 6.5
知っていはいたが、やはり頼りになる存在。CBとしての能力は疑う余地もなく、やや本調子ではないのではと感じられたシーンもあったが、それでも十分なパフォーマンスだった。心強い選手が戻ってきてくれて、本当に嬉しい。

山中 亮輔 6.5
フル出場した割に目立った場面は決して多くはなかったが、彼が相手陣内の左サイドでボールを持つと、良い意味で期待感が生まれる。恐らくフロンターレとしても、かなり気にしていたはずだ。丸橋のベンチ外が続いているのは気がかりだが、それとは別に彼の加入はセレッソにとって幸運だった。

MF
中原 輝 7.0 (80分OUT)
今日の彼は派手さはないものの堅実な動きで、チームの勝利に貢献。乾の追加点をアシストしたパスも見事だが、それ以外の場面でも実に効いていた。

奥埜 博亮 6.5 (80分OUT)
前半は凡ミスも目立ったが、後半ピッチ内の選手に疲れが見え始めたあたりから、猛然と彼らしさが回復して、丁寧なポジショニングが光った。3点リードで迎えた後半もセレッソが勇気を持った攻撃を仕掛けられたのは、彼がいたからでもある。

原川 力 7.0
常にボールにからみ、攻撃のタクトを振り続け、試合を決定付ける4点目をアシスト。知ってはいたが、やはり良い選手であるということを再確認した。

乾 貴士 7.5 (63分OUT)
何というか、今ひとつなプレーが無かった訳ではないが、決定的なシーンで決定的な仕事をしてくれる。つまるところW杯に出場するようなプレーヤーには、そういう力が必要なのだろう。今日は2得点もさることながら、特に前半の守備に対する効果的な動きも見ものだった。

FW
加藤陸次樹 6.5 (73分OUT)
得点はなかったが、前線からのプレスバックやボール奪取など、光るプレーは少なくなかった。

山田 寛人 7.5 (73分OUT)
序盤はボールの収まりがイマイチだったが、常に好機に顔を出し、終わってみれば王者相手に2得点。チャンスに絡む嗅覚は、FWにとって不可欠なものだ。彼にとっても自信につながったのではないだろうか。

 

交代出場
ジェアン・パトリッキ 5.5 (63分IN)
ようやくお目見えとなった新外国人。守備に関する動きにやや不安はあったが、徐々にフィットしてくれることを期待したい。ただ、74分と82分の決定機のどちらかは決めて欲しかった。

上門 知樹 5.5 (73分IN)
大きなチャンスには恵まれなかった。

ブルーノ・メンデス 5.5 (73分IN)
あわよくば追加点を期待されながらも、あくまでクローサーとして投入され、失点はあったが仕事は全うした。

鈴木 徳真 ー (80分IN)
出場時間が短く採点なし。

毎熊 晟矢 ー (80分IN)
出場時間が短く採点なし。

 

 

監督
小菊 昭雄 7.5
会心の試合。準備してきたことが大いに発揮され、J1連覇チームに圧巻のスコアで勝利を飾った。よく言われるように、彼の仕込みがハマれば快勝するが、ハマらなければ完敗するということを考えると、クラブとしてはスカウティングを含めていかに監督の準備の精度を高められるかが重要。つまり戦術のハマる回数をどのように増やすのかが、今季の鍵になるともいえる。

 

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