昨晩DVDを2枚レンタルしてきた。
今朝、早速そのうちの1枚を観たら恐ろしく駄作で、我慢できず午後にもう1本の『ファーザー』も視聴。こちらはなかなかの出来だったので、この『ファーザー』だけ簡単にご紹介したい。
タイトル | ファーザー |
監督 | フロリアン・ゼレール |
出演 | アンソニー・ホプキンス、オリヴィア・コールマン |
公開年 | 2021年 |
タグ(ジャンル) | ドラマ |
個人的評価 | ★★★☆☆ |
あらすじ
ロンドンで一人暮らしの生活を送る老人と、その娘を描いたドラマ。週末には顔を出す娘が父を心配して介護人を手配するも、老人らしい頑固さで素直に受け入れない父。
しかし娘がパリへ移住することになったと知らされた頃から、自宅に見知らぬ男が現れたり、娘が別人にすり替わったりと、老人にとって不可解なことが次々と起こり. . . 。
鑑賞後の感想
極端に登場人物が少なく、ほとんど会話だけで進行していく映画だった。場面転換も少なく、舞台を観ているようである。
となると当然ながら、会話の妙とカメラ画、そしてなにより出演者たちの演技力が重要になるが、もうこれが抜群のクオリティ。特に名優アンソニー・ホプキンスは素晴らしく、アカデミー賞主演男優賞の受賞も大いに納得の行く演技だった。ラストシーンでの演技は本当に凄かったと思う。
内容としては単純なヒューマン・ドラマというよりは、ややサスペンス的な趣もある。老人の記憶があやふやになったり時間軸がメチャクチャになることで、観ていて少しスリリングな気持ちも味わえる作品だ。
最後まで観れば、痴呆の老人側の視点で描かれていたこと気付いて合点がいくのだが、それがありそうでなかった映画だったかなと感じる。
介護や痴呆の悲哀を訴える内容ではないし、また100分弱とほど良い長さの映画なので、飽きる前にエンディングに到達することができる1本だ。
いや〜それにしても、出演者が例外なく演技達者ばかりで、安心して観ていられたね。ラストシーンなんで、アンソニー・ホプキンスの演技だけで涙腺がウルっと来てしまった。
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