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【セレッソ】 vs 川崎フロンターレ(2023年J1リーグ第26節)

 今日のセレッソ大阪は、ホームで川崎フロンターレと対戦。
 スタメンは下記公式X(旧:Twitter)の通り、といつも通り書きたいところだが、なぜかXから埋め込みコードが取得できないので、リンクは割愛。ともかくスタメンは、前節からは左CBがヨニッチから鳥海に戻っただけで、ほかは変わらずだ。ベンチには、怪我明けの奥埜博亮が復帰している。

 対するフロンターレは、3日前に延長戦・PK戦までもつれこんだ天皇杯を戦ったばかりであり、今節はある程度ターンオーバーしたスタメンだった。

 試合は、後半にセレッソが3得点を奪い、3-0で勝利している。

C大阪 3-0 川崎フロンターレ

 試合は、割りと序盤から両チームとも好機を作る展開。
 前半5分には、MF香川の個人技スルーパスから右サイドをSB毎熊が突破し、中へクロスを入れたが、FW上門のシュートは枠外。
 7分には自陣でのMF喜田のミスからピンチを迎えるが、川崎FWレアンドロ・ダミアンのシュートはGKヤン・ハンビンがブロック。

 この辺りの序盤のフロンターレは、セレッソの最終ラインまでハイプレスを掛けていたが、10分を過ぎた頃からは、意図的にボールを持たせる所は持たせて、コンパクトな陣形を保つように変更。早い時間帯だったので、試合開始前からそういうプランだったのかもしれないが、セレッソのSHクルークスの攻→守への切り替えの速さが、川崎の想定を上回っていたのではないかとも感じる。
 それでも14分には、FW上門の落としからFWレオ・セアラがミドルシュートを放つが、これは川崎GK上福元の正面。

 そして試合は徐々にフロンターレのペースに。
 28分にはゴール前で完全に崩され、FW瀬川の折返しのクロスがゴール真正面のMF脇坂の渡ったが、シュートをふかしてボールは枠の上。
 川崎としてはこのゲーム最大の決定機であり、ここで先制されていたら、また試合結果は変わっていたかもしれない。

 そしてその後、35分を過ぎた辺りから、再び互角の展開。
 セレッソも何度かチャンスがあったが、多くが相手のミスで得たものであり、ビルドアップや相手を崩して作った好機は少なかった。ここ数節、対戦するどのチームもそうだが、SHカピシャーバが大いに警戒されており、特に今日の前半はサイドに張っていても前を向いてボールを貰えないほどマークされていた。

 40分のセレッソのコーナーキックの場面では、ニアでSB舩木が頭で逸らせ、ファーでCB進藤が合わせたが、川崎GK上福元がファインセーブ。セレッソとしては決定機だったが、先制できず。
 こうして前半は両チームともスコアレスで終了。

 そして後半、先にチャンスを作ったのはセレッソ。
 46分に右サイドのクルークスからボックス内でパスを受けたFWレオ・セアラが、右足を一閃。しかし惜しくもポストに弾かれ先制ならず。
 ちなみにこのシーンでクルークスが前を向いてボールを受けているシーンを観ても、いかに逆サイドのカピシャーバが警戒されているのかが分かる。

 そして待望の先制は51分。
 右サイドで香川からパスを貰ったクルークスが、得意の左足でクロス。
 中でレオ・セアラがヘディングを狙ったが、彼の前後にいた川崎DF(山村と高井)の頭にそれぞれ当たり、ボールがゴールへ吸い込まれる先制点だった。
 レオ・セアラには当たっていないので、記録はオウンゴールである。

 さらに追加点は、またもSHクルークスから。
 65分のロングカウンターも場面で、ボールを持って右サイドを駆け上がったクルークスが、ボックス内まで侵入してクロスを入れるも、川崎DF山村がブロック。しかしVARとオンフィールドレビューの結果、ハンドリングと判定されPKに。
 これをFWレオ・セアラが落ち着いて決めて、2-1。

 2点ビハインドとなった川崎は、直後にFW小林悠、マルシーニョ、MF家長、DF登里を投入。
 セレッソもこのタイミングでFW上門を下げて北野をピッチへ。
 そしてこの2トップ(レオ・セアラと北野)でカウンターを仕掛けたのが、81分のシーン。中央やや左をドリブルで駆け上がったレオ・セアラが、ファーを走っていた北野へ右足アウトでPA内からパス。しかしこれは北野には届かず、GK上福元がボールをキャッチ。
 左足で浮き球のクロスを上げていれば、もしかしたらというチャンスだった。

 そして84分に再び選手交代。クルークスと喜田に代えて、鈴木徳真とヨニッチを投入。北野が右サイドに入り、レオ・セアラを1トップにした5-4-1だ。逃げ切れという、ピッチにいる選手に対するベンチの指示でもある。
 さらにすぐ後の87分には、レオ・セアラとカピシャーバを下げて、それぞれのポジションに渡邉りょうと新井晴樹を入れ、プレスと守備を強固なものに。

 するとこれが功を奏したのが、アディショナルタイムに突入したばかりの90分の場面。
 左サイドから果敢にドリブルで持ち上がった新井が、ペナルティエリアに侵入する際に川崎DF山村の足をかけられ、PKを獲得。
 これを渡邉りょうが決めて、スコアは3-0。
 渡邉は移籍後初ゴール、というよりJ1初ゴールとなった。

 終わってみれば3−0の完勝。
 前半はどっちに転んでもおかしくない内容だったが、後半に先制してからは、ある程度ゲームをコントロールできていた。もちろんフロンターレが天皇杯から中二日という日程でなければ、また内容は違っていただろうが、セレッソの3得点すべてに山村が絡むという、セレサポにとっては少し複雑な心境の勝ち点3となった。
 いずれにしてもセレッソはこれで3連勝。
 ここに来て上位チームが足踏みしているので、上との勝ち点差も縮まり、ちょっと欲が出てきてしまった、今日の勝利であった。

選手採点(セレッソのみ)

GK
ヤン・ハンビン 6.0
スーパーセーブなどの見せ場はなかったが、安定した守りで勝利に貢献。現状では、キム・ジンヒョンが万全の体調で戻ってきても、彼を起用するほうが理にかなっている。

DF
毎熊 晟矢 6.5
ついにA代表まで上り詰め、注目の集まる90分だったが、まずまずといった内容か。先制オウンゴールの起点となった、至近距離でのスルーパスは秀逸。

進藤 亮佑 6.5
本文で触れた前半40分のコーナーキックの場面は決めたかったが、ディフェンスについては申し分なし。彼と鳥海のお陰で、リードして迎えた試合終盤にヨニッチを投入して3CBに変更するという、実に贅沢で鉄壁な勝利パターンが組めるようになった。

鳥海 晃司 6.5
59分、ロングパスに裏へ抜け出してGKヤン・ハンビンと1対1になりかけたフロンターレFW山田を懸命に追いかけ、シュートを死守した場面は素晴らしかった。

舩木 翔 6.0
攻撃では特に印象は残っていないが、守備では安定したパフォーマンスだった。

MF
ジョルディ・クルークス 7.0 (84分 OUT)
2得点に絡む活躍。スペースを空けすぎなのは気になるが、それでも献身的に守備にも走り、大いにチームの勝利に貢献。現状では不動の右サイドといえる。

香川 真司 7.0
特に前半のボールの動かし方には、目を見張るものがあった。相変わらずのキープ力を見せつけ、セカンドボールの回収も群を抜いていた。欲を言えば、やはり奥埜と組ませたい。

喜田 陽 5.5 (84分 OUT)
前半は完全にボールの奪い所として狙われ、ミスを連発し、ロングパスの精度も欠いた。ただ後半は持ち直し、動きとポジショニングが格段に改善された。

カピシャーバ 6.5 (87分 OUT)
強固なマークにつかれても、それでも2〜3回は突破してPA内まで侵入を果たすのだから、やはり相手としては最低ひとり付けざるを得ないだろう。果たして来季もセレッソにいてくれるのだろうか。

FW
レオ・セアラ 7.0 (87分 OUT)
PKでは、GK上福元の逆をつく完璧なキック。先制点となったオウンゴールも、彼の存在の賜物であることは、言うまでもない。

上門 知樹 6.0 (74分 OUT)
特に前半、川崎ゴール前でシュートではなくパスを選択して、チャンスが潰えるシーンが散見された。前節2ゴールを決めているのだから、もっと自ら打って良いと思うが。

交代出場
北野 颯太 5.5 (74分IN)
ビハインドの状況での彼の投入はまったく期待できないが、リードした展開ならそうでもない。今節は特に活躍の場面は訪れなかったが、課せられた仕事は果たした。

マテイ・ヨニッチ ー (84分IN)
出場時間が短く採点なし。

鈴木 徳真 ー (84分IN)
出場時間が短く採点なし。

新井 晴樹 ー (87分IN)
出場時間が短く採点なし。

渡邉 りょう ー (87分IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 7.0
ちょっとヨニッチの投入が遅いのではとも思ったが、結果はクリーンシートだし、最後の交代カード2枚(新井と渡邉)でダメ押しの3点目を獲るのだから、采配ズバリといえるだろう。上位進出の欲を出した途端、コケることの多い今季のセレッソなので、果たして次節はどうなるか。


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