ゴールデンウィーク中の数少ない平日に、わざわざ中二日で試合を組まされるという、チームにとってもサポーターにとっても罰ゲームのような今日の金J。セレッソ大阪は、ホームでジュビロ磐田と対戦した。
スタメンは、下記の公式Twitterの通り。ジェアン・パトリッキがリーグ戦では初スタメンを飾っている。
明治安田生命J1リーグ第12節
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) May 6, 2022
5/6 19:00 KICK OFF⚽️#セレッソ大阪 × ジュビロ磐田
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C大阪 2-1 ジュビロ磐田
平日夜なので、いつも以上に手短に感想だけ残したい。
まず前半は完全にセレッソがゲームを支配する展開。ジュビロがかなり守備的で、前線からのプレスも緩いため、セレッソの選手たちは気分良くプレー出来たことだろう。
ジュビロは時に5バックになりながらしっかりと中を固めてはいたが、例えばヨニッチのようなレベルのDFがいる訳でもないので、これだけボールを握れればさすがにセレッソでも点は獲れる。
で、先制点は前半の31分。CKから始まったプレーで、MF清武が右サイドからPA内奥へクロス。これをCBヨニッチが頭で触るも、ボールは後ろへ。しかしさらに奥にいたCB西尾が何とか左脚で折り返し、これをMF毎熊が頭で押し込んで、先制となった。
かろうじてワンタッチで折り返した西尾だったが、毎熊にとっては抜群のクロスとなった得点シーンだった。
🌸🐺ゴールハイライト🐺🌸
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) May 6, 2022
2022/5/6(金)2022明治安田生命J1リーグ 第12節
32分 #毎熊晟矢#清武弘嗣 選手のクロスは #マテイヨニッチ 選手を経由し左サイドへ詰めていた #西尾隆矢 選手へ。中央へ折り返されたボールを毎熊選手が頭で合わせゴール⚽️毎熊選手はリーグ戦初ゴール🌸#セレッソ大阪 pic.twitter.com/1MtkEP6Vl8
さらにその8分後の39分、右サイドをドリブルで駆け上がったFWブルーノ・メンデスが、中央で待つMFジェアン・パトリッキへパス。パトリッキはこれをスルーし、ファーサイドへ走り込んだMF清武がワンタッチで中へスルーパス。
このボールに反応したのが再びMF毎熊で、走り込みながら右足で合わせ、2得点目をマークした。
それにしても、あのコースへパスを出した清武は、さすがの一言である。
🌸🐺ゴールハイライト🐺🌸
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) May 6, 2022
2022/5/6(金)2022明治安田生命J1リーグ 第12節
40分 #毎熊晟矢 #ブルーノメンデス 選手がグラウンダーのクロスを供給。#清武弘嗣 選手が左足で折り返し、ゴール前に詰めていた毎熊選手の元へ。体勢を崩しながらも、毎熊選手が右足で押し込み2点目🌸#セレッソ大阪 pic.twitter.com/EtuWEyq18o
こうして前半を 2-0 で折り返し、後半も立ち上がりはセレッソのペース。
しかし後半10分に差し掛かった辺りから、徐々にジュビロがボールを握る展開も増えていった。
そして71分、ジュビロDF小川大貴が右サイドでボールを受け、中央へ切り込もうとした際に、MF為田と交差して負傷。
小川はこのまま負傷交代となり、為田は一発退場の判定となった。
レッドカードは厳しいかとも感じたが、リプレイで観ると足裏で小川の脛に向かっており、またプレー続行不能となった小川の負傷具合も鑑みると、正しいジャッジだったと思う。
その後、一人少なくなったセレッソは当然ながら防戦に回る時間が多くなり、78分にファビアン・ゴンザレスに1点を返されるが、そのまま何とか試合終了まで逃げ切り、2-1 でようやく今季ホーム初勝利を飾った。
ただし試合終盤に、どうしても触れなければならないアクシデントがあった。GKキム・ジンヒョンの負傷退場のシーンである。
87分にジュビロがパワープレーでゴール前へボールを供給した際、GKキム・ジンヒョンがジャンプしてボールをキャッチしたものの、ジュビロFW大津が下に入り込んだ形になって、ジンヒョンは回転しながら地面に落下してしまった。
しばらく試合は中断したが、すでにセレッソは5人の交代枠を使い切ってることもあり、そのままプレーを続行。しかしジンヒョンはゲーム再開のボールを蹴った後に左肩を押さえながら再び座り込み、プレー不可となった。
問題なのは、交代カードを使い切りながら、「脳震盪」との判断で選手交代が認められた点だ。
GKキム・ジンヒョンが、頭ではなく左肩の痛みを感じていたのは、外から観ていても明らかだった。これで「脳震盪」という判断は、ジュビロ磐田のサポーターからしたら、納得の行かない人が少なくないのは十分に理解できる。
ただジンヒョンの負傷は、あくまでもジュビロFW大津がアフターで接触したことが原因であることも明白だ。大津はこのファールで、イエローカードを提示されている。
そしてセレッソはすでに一人少ない状態であり、このままGKが負傷退場した場合、フィールドプレーヤーの誰かがGKを務めなければならない。するとセレッソのフィールドプレーヤーは8人になってしまう。
その結果、もしセレッソが逆転されるようなことになれば、ジュビロの勝因の1つはFW大津のイエローカードを貰ったラフプレーという結果になる。
これは、Jリーグ全体にとっても、好ましくない前例といえるだろう。ファールを犯した選手やチームが利を得る事態は、極力避けるべきだ。
だから今日の主審のジャッジは英断だったと思う。「脳震盪」判断はセレッソ寄りの判定だとは思うが、繰り返すが原因は大津のファールプレーである。相手を怪我させるプレーでチームを勝利に導くという悪しき前例が作られなかったことに感謝したい。
(そもそも為田が退場していなければ、このようなジャッジは下されなかったと思っているが。。)
個人的な考えとしては、交代枠を使い切っていても今日のように相手のファールでGKがプレー不能となった場合は、脳震盪に限らず選手交代を認めるようなルールにするべきかと思うが、いかがだろうか。
選手採点(セレッソのみ)
GK
キム・ジンヒョン 6.0
前節、外国籍選手としてのJ1出場記録を塗り替えたばかりだが、残念ながら今節は負傷交代。次節の出場は出来ないとしても、とにかく軽傷であることを祈りたい。
DF
松田 陸 5.5
相変わらずクロスの精度は低かったが、60分に磐田FWファビアン・ゴンザレスが独走してGKと1対1になりかけたシーンでは、懸命に戻ってスライディングでシュートを阻み、チームのピンチを救った。
西尾 隆矢 6.5
ディフェンスも安定していたが、先制点を演出した切り返しクロスは絶品だった。
マテイ・ヨニッチ 6.5
やはり頼りになる存在。1失点はしたが、単純なクロスは跳ね返し続けた。
山中 亮輔 5.0
気持ちよくプレーしていたように見えたが、その割には凡ミスが目立った。
MF
毎熊 晟矢 7.0 (62分OUT)
立ち上がりは、身体の向きやボールの置き方、トラップの甘さなどが気になったが、徐々にプレー強度を上げ、前半だけで2得点。文句なしのMOM。
奥埜 博亮 6.0
前半は積極的に前線に顔を出し、後半のビルドアップのシーンでは原川の近くに位置どって、ボールを動かした。イージーなミスもあったが、クレバーなプレーで勝利に貢献。
原川 力 6.0 (80分OUT)
前半はアンカーに落ちてチームを指揮。特に目立ったシーンはなかったが、常にボールにからんでリズムを生み出した。
ジェアン・パトリッキ 6.0 (62分OUT)
ついにリーグ戦でスタメン。序盤はかなり効いていたが、後半は相手も慣れてきたからか、徐々に左サイドが停滞し始めていた。とはいえ十分なパフォーマンスである。まだまだ伸びそうだ。
FW
清武 弘嗣 6.5 (62分OUT)
相手の強度が高くなかったためか、良い意味で好き放題にプレーしていた。2得点目のアシストとなったパスは圧巻だし、先制点も彼の左脚クロスから始まっている。シュート精度だけがイマイチだった。
ブルーノ・メンデス 5.5 (66分OUT)
やはり加藤や山田と比較すれば、格段にボールは収まる。相手チームによって使い分けるべきだろう。
交代出場
中原 輝 5.0 (62分IN)
毎熊より外に張ることで、セレッソに幅を持たせていた。ただ投入後すぐは球離れが悪く、チャンスを潰してしまう場面もあった。
為田 大貴 3.0 (62分IN / 74分OUT)
チームをピンチに陥れる一発レッド。何より相手選手の怪我が心配だ。多くは言わないが、猛省して欲しい。
山田 寛人 4.5 (62分IN)
30分以上ピッチに立っていたが、存在感は乏しかった。守備に追われる時間帯が長かったとはいえ、もう少しキープ力を見せつけて欲しかった。
アダム・タガート 5.5 (66分IN)
ピッチに入ってすぐに為田が退場となったため、満足にFWとしてのプレーは出来ず、前線からボールを追うだけの内容となった。少し不憫だ。
鈴木 徳真 ー (80分IN)
出場時間が短く採点なし。
清水 圭介 ー (96分IN)
出場時間が短く採点なし。
監督
小菊 昭雄 6.0
他チームに比べるとCBの強度が低いジュビロにブルーノ・メンデスをぶつけ、同時にハイプレスで主導権を握った。一人少なくなった後の試合運びはお粗末だったが、ようやくホームで勝利を飾った。
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