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【セレッソ】 vs 柏レイソル(2023年J1リーグ第9節)

 今日のセレッソ大阪は、ホームで柏レイソルと対戦。
 スタメンは下記公式Twitterの通り。左サイドがカピシャーバ→為田へと変更になっているが、ほぼ前節と同じ顔ぶれである。

C大阪 1-0 柏レイソル

 立ち上がりは、攻守が激しく入れ替わる目まぐるしい展開。但し両チームともパスの精度が低く、序盤はあまりチャンスは生まれなかった。
 そんな中、前半7分にフリーキックのボールを受けたMF為田が、バイタルエリアの斜め後ろ辺りから右足を振り抜くミドルシュート。相手GKを含めて意表をついたシュートで、惜しくもポストに嫌われたものの、怪我から復帰した為田の挨拶代わりの一撃だった。

 そして10分を過ぎた頃から、レイソルは意図的に縦に急ぐようになったが、裏へのボールが大きくなるなど、精度の甘さが目立った。
 ただしこれはレイソルに限ったことではなく、90分を通してセレッソもパスミスが多く、つまるところ両チームとも到底クオリティが高いとは言えないゲームとなった。

 それでも先制したのはセレッソ。
 前半22分に、レイソルのパスミスからMF香川がボールを奪って中央のFWレオ・セアラへ。そしてレオ・セアラは外を上がってきたMF毎熊へワンタッチで落とし、毎熊が落ち着いてゴール隅へボールを流し込む先制点だった。

 結果的にこれが決勝点になったことを考えると、レイソルとしては痛恨のミスだった。とはいえ先に述べた通り、両チームともこの後もいくつか致命的なミスを犯すので、ミスの数よりもそれを逃さず得点に結び付けられるかどうかの試合だったといえる。
 そしてそこで決められないのが、今季の柏レイソルの調子の上がらない要因なのだろうと、今日の試合を観て感じた。

 いずれにしてもセレッソは先制後しばらく、レイソルの猛攻を受ける時間帯が多くなった。
 26分には柏MFマテウス・サヴィオがPA内から右足で巻いたシュート。このボールはクロスバー直撃で、こぼれ球のシュートも枠外。
 その1分後には、セレッソのビルドアップの場面で、CBヨニッチがGKキム・ジンヒョンへバックパスしようとした際にプレスに来た柏MFマテウス・サヴィオに引っ掛けられ、あやうくGKと1対1のピンチを作られる。ここは懸命に戻ったCB鳥海の対応もあって事なきを得たが、レイソルとしては試合を通して最大の決定機だった。
 ちなみにこの場面、レイソルFW細谷がボックス内にフリーでいたので、MFマテウス・サヴィオはパスを選択し、それをかろうじてCB鳥海が触ってピンチを脱したが、もしFW細谷がいなければMFマテウス・サヴィオがシュートを放ち、得点に結びついていてもおかしくないシーンだった。

 逆に35分には、レイソルのパスミスをMF毎熊が高い位置でカットしてショートカウンターを仕掛け、アーリー気味にGKとDFの間を通すクロスを入れたが、惜しくも誰も触れず。
 43分にはFWレオ・セアラによる斜め後ろへのパスをカットされてピンチを迎えたが、柏MF仙道のシュートはわずかにポストの外。
 こうして前半は、セレッソの1点リードで終了。

 そして後半、まずは48分にMF毎熊の右サイド突破から好機を作るが、相手の人数も足りており決めきれず。
 61分は、FWレオ・セアラがスルーパスに反応して裏へ抜け出したが、シュートまでは持ち込めず。
 63分にはSB山中の左サイドからのクロスにMF奥埜がニアでボールを当てたが枠外。
 さらに69分には、右サイド毎熊からのクロスに、FWレオ・セアラとMF為田が走り込んだが、惜しくも届かず。

 その後73分に、セレッソはレオ・セアラと為田を下げて、FW加藤陸次樹とMF上門を投入。
 ここからのセレッソは、FWレオ・セアラというターゲットが前線にいなくなったことで、ロングボールではなくパスをつないで前進するビルドアップへ変更。相手も疲れが色濃くなる時間帯でもあり、セレッソのビルドアップはきちんとレイソル陣内までボールを運べて、好機を創出できるようになる。
 その中で82分、SB山中の縦パスで左サイドを突破したMF上門がボックス内まで侵入して中央へクロス。MF奥埜が飛び込んでゴールネットを揺らしたが、ここは1つ前の上門がオフサイド判定となってノーゴール。

 柏レイソルとしては終盤89分、悪くない位置からのフリーキックで、DF立田がヘディングを狙ったが、わずかに届かずGKキム・ジンヒョンがキャッチ。

 その後は、セレッソが上手く時間を使って時計の針を進め、試合終了のホイッスル。久しぶりの1-0での勝利であり、リーグ戦としては今季初の連勝となった。
 前述した通り、両チームとも何度もミスからピンチを迎えたゲームであり、その中の1回を決めたセレッソが勝ち点3を掴んだというだけの内容だったが、前節も述べた通りこういう試合を落とさないことは勝負強さにもつながるので、個人的には割と嬉しい勝利である。
 毎回のように繰り返すことになるが、どのみち相手を圧倒しての勝利なんて、今のセレッソに望むべくもないので、無い物ねだりせずに一喜一憂しながら今季は過ごそうと思う。

選手採点(セレッソのみ)

GK
キム・ジンヒョン 6.5
嬉しいクリーンシートでの勝利。何度かあったハイボールの処理はベテランならではの適切な対応が光った。

DF
松田 陸 6.0
特に目立ったシーンはなかったが、ソツのないプレーでチームを後押し。安定感のある90分だった。

マテイ・ヨニッチ 6.0
前半の大チョンボは猛省して欲しいし、ロングフィードのパス精度も今ひとつではあったが、序盤から前に出て何度も相手ボールを跳ね返し、また空中戦の競り合いではほぼ負けなしだった。

鳥海 晃司 6.5 (68分OUT)
いつの間にかやらかしの癖もなくなり、素晴らしいパフォーマンスだった。ビルドアップでも相手選手を引きつけてからパスを出すことで、ボールの受け手がフリーで前を向けるなど、ここ数試合で格段の成長を遂げている。それだけに途中交代は意外だったが、どうやら体調不良か何かで下がったようだ。

山中 亮輔 6.0
期待のクロスの精度はイマイチだったが、集中した守備で左サイドを守り、チームの勝利に貢献。

MF
毎熊 晟矢 7.0 (85分OUT)
結果的に決勝点となる今季初ゴール。またそれ以外でも存在感があり、よく相手のファールを貰うなど、随所でチームを助けていた。

原川 力 6.0 (85分OUT)
求められる仕事をひたすら遂行したといえる。CB間に無駄に落ちたりしなかったのも好印象。途中から彼の脇のスペースをレイソルに使われ始めたが、セレッソも対応できていた。

奥埜 博亮 6.5
前にも後ろにも顔を出し、香川とのコンビネーションでレイソルを苦しめた。

為田 大貴 6.0 (73分OUT)
前半、彼の欲しいタイミングで後ろのSB山中からボールが出ていればと感じるシーンが何度かあった。この辺りは練習でも連携を深めて貰うしかないだろう。

香川 真司 6.5
もはや当然のように今節もフル出場。開幕前に交代要員と予想していた多くの人を実力でねじ伏せているここ数試合である。今日も味方ボールホルダーへ素早く寄ってパス選択肢を増やすなど、丁寧な動きでチームを助け続けた。最後まで運動量とキープ力が落ちないパフォーマンスには、心から脱帽する。

FW
レオ・セアラ 6.5 (73分OUT)
前線で孤立することが少なくない今のセレッソの形なので、彼としては少なからずストレスが溜まると予想されるが、交代を告げられるまで懸命に動いてくれる姿には感謝しかない。得点はなかったが、ワンタッチパスで毎熊のゴールを演出した。

交代出場
進藤 亮佑 5.5 (68分IN)
鳥海に代わってCBとして途中出場。堂々としたプレーで安定感があった。

加藤 陸次樹 5.5 (73分IN)
まともにボールに絡んだシーンはあまりなく、チャンスに恵まれなかった。

上門 知樹 5.5 (73分IN)
今日もサイドアタッカーとしての出場だったが、終盤にやや危険な位置で不用意なファールを犯してFKを与えるなど、反省材料もあった。

中原 輝 ー(85分IN)
出場時間が短く採点なし。

鈴木 徳真 ー(85分IN)
出場時間が短く採点なし。

監督
小菊 昭雄 6.0
内容的に称賛できるフットボールではなかったが、適切なカードの切り方などで、チームの勝利をたぐり寄せた。なんだかんだ言いながら、順位も7位まで浮上。


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