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【LP購入記録】QUIET KENNY/ケニー・ドーハム

 今日から阪神百貨店で始まった、恒例の「レコード・CDフェス」。いつもは平日スタートなので、初日の午前中から参戦したことはなかったが、今回は幸いにも盆休み期間。初めて1日目のオープンと同時に売り場へ入ることができた。
 で、5枚のLPを購入したので、その中の1枚を挙げておこうと思う。

QUIET KENNY/KENNY DORHAM

アーティストQuiet Kenny
タイトルKenny Dorham
カタログNo.OJC-250
プレス国アメリカ

 USオリジナルなどではなく、OJCのリイシュー。個人的にはOJC盤は、とんでもない当たりはない代わりに、ほぼハズレもない。なので比較的安価な値段で売られている場合は、好きな作品なら割と躊躇なく購入している。
 今回の盤も、やはりハズレなどではなかった。1曲目「Lotus Blossom」が始まった途端、部屋がいかにも往年のジャズ喫茶のような雰囲気に入れ替わり、心地良い居住空間に様変わりする。
 続く2曲目「My Ideal」は、哀愁漂うバラード。このアルバムは、ケニー・ドーハム のワンホーン・カルテットなので、たっぷりと彼のトランペットが堪能できる作品だ。
 もうこのオープニング2曲だけで、モトのとれるアルバムである。

 ちなみに他のメンバーは、トミー・フラナガン(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)という面々。期待に違わぬプレイで申し分ない。
 特に本作におけるトミー・フラナガン(p)は、かなりイイ。ワンホーン・カルテットなので、ケニー・ドーハム(tp)のソロが終わると彼のピアノに移行することが多いが、この引き渡しの一瞬の間に、何とも言えない艶がある。
 そしてトランペットからピアノ・ソロに移ったときに、またもジャズ喫茶の雰囲気が色濃く漂うのである。これが堪らない。

 本作は「静かなるケニー」という邦題がつけられた通り、派手なプレイは少なく、トランペットの音色も穏やかだ。
 ただそれだけに耳障りに感じることも皆無で、音量の大小にかかわらず、気持ち良く聴くことができる。末長く付き合っていけるLPになりそうだ。


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